内容説明
仮面をはずし、よろいをぬいでみよう。勝ち組のゆううつ、負け組のいら立ち……。幸せや満足感を得ようとする間違った自己実現欲求に犯された日本社会。凶悪犯罪の多発、ひきこもりに熟年離婚、IT長者の光と影。幸せにすぐ慣れて幸せだと思えなくなる心理とは/格差に横たわるコミュニケーション不全/“ふと”という直感を大切にする/など、ゆがんだ現代社会で、本当に自分らしく生きるために「自己との対話」をとり戻す!
目次
第1章 勝ち組のゆううつ 負け組のいら立ち(満足感を得られない日本社会;心のホメオスタシス ほか)
第2章 コミュニケーションが何故うまくいかないか(親子間のコミュニケーション不全;親しいほどコミュニケーション不全がおこる ほか)
第3章 ぬけがけと嫉妬の日本社会(アフリカの貧困層とアメリカンドリーム;ニッポンはがんばっても報われないアフリカ型社会? ほか)
第4章 格差時代を幸せに生きる(ゴースト(亡霊)に気づく
とぶことをおそれない ほか)
第5章 自分らしい人生(外的条件を追い求めるベクトルを心の内にむける;自己実現欲求を達成する条件 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
446
読みたかったのはサブタイトルなのだが、その辺は少々残念。つくづく日本人(わたしも含め)格差という言葉に敏感だなぁと思う。自分の立ち位置を確認するのが好き、というか。格差は残念ながら、環境がほぼ決定する。そして世の問題のほとんどは「コミュニケーション不全」によって生じる。そしてわたしはやはり「医学博士」というタイトルに弱い(笑)2020/01/08
香菜子(かなこ・Kanako)
34
こころの格差社会―ぬけがけと嫉妬の現代日本人。海原純子先生の著書。ぬけがけと嫉妬が」渦巻く格差社会と言われる現代日本だけれど、経済的に余裕がある人がみんな幸福感を感じているわけではないし、経済的に不安定な人でも幸福感を感じていることも多い。経済的な満足感を得ることよりも、自己実現欲求や自己肯定感が満たされることが幸せへの近道。2018/12/13
Nobuko Hashimoto
16
著者は心療内科医。新聞に掲載されているエッセーを楽しみに読んでいる。この本では、第3章「ぬけがけと嫉妬の日本社会」が面白かった。著者は「勝ち組」「負け組」という言葉で人を分類することを批判する。「勝ち組」が「勝てる」のには、努力が報われる環境が用意されていたり、努力する能力に恵まれていたりするからである。そんな自分たちの「あげ底」に無自覚なまま、そうした条件に恵まれない「負け組」を否定してはいけないと説く。2015/05/30
しもふさ
4
勝ち組の人は上げ底の自覚がないという指摘は共感しました。いろんな意味で同質の人としか付き合わないような閉じた世界が多くなっていると感じていたので、このような無自覚がおこるのではないかとも思いました。2015/07/03
mitya
4
心の内側に目を向け、ふとした気づきを大切にして自分らしい人生をつくっていくことが大切だとあった。私はまだ社会承認レベルで評価してしまっているので、次のステップにいけるように、自分の無意識レベルの欲求に気づいて、意識レベルで人生に加えていきたい。2014/06/09
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