建築ライブラリー<br> 復元思想の社会史

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建築ライブラリー
復元思想の社会史

  • ISBN:9784874609118
  • NDC分類:525.8

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内容説明

歴史の中で生み出され続ける「復元」は、その時代の要請に従って行われてきた。古墳から近代建築まで、日本建築史上の豊富なトピックから「復元」の諸相を炙り出し、変化する社会・歴史観と建築の関係を読み解く。
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目次

1 模造と再生(うつし―模造の江戸 茶室の写し 能舞台と由緒―能舞台は移し写される 「模型的」建築 神明造という神話 式年造替―その開始・持続・終焉)
2 復古と復元(王権の復古意識―寝殿造の近世・近代 王朝復古のモニュメント―近代天皇陵のデザイン 平安神宮―模造と復元のはざまで ほか)
3 破壊と継承(江戸城から皇城へ―建築の破壊と継承 もう一つの古社寺保存―観光都市「古都」の成立 解体修理―螺旋状の周期性 宗教建築の破壊と創造―大本教の弾圧をめぐって 近代建築の破却と保存の論理)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アメヲトコ

8
2006年刊。『住宅建築』誌に99年~01年まで27回にわたって連載された同名のシリーズのうち日本に関するものをまとめたもの。建築の復元や模造、破壊にまつわるさまざまな論点が提示され、今読んでも気づきが多い内容です。建築に関わる話はもとより、橋や庭園などの復元の考え方の差異が興味深いです。2025/04/22

kenitirokikuti

8
江戸城に関するところを拾い読みした。いまも皇居の真ん中、本丸のあったところは更地だが、19世紀半ばに明暦の大火で焼けたあとからそのまま本丸は再建されていないそうである。江戸城で古い部分は堀の石垣や門になるらしい。「富士見櫓」は関東大震災のあと再建されたもの。江戸城/宮城/皇居で最も高層なのはあれ。江戸城、もひとつ馴染みがない。10代まで阪神地方にいたので、姫路城や大阪城に行ったことあるからだろうか。2018/09/08

chang_ume

5
「創られた伝統」論あるいは編者(鈴木博之)のキーワード「読み換え」をベースにした「復元」の政治性が主題の論集。過去を客観的な実在として捉えるのではなく、「当初至上主義」(清水重敦)といったラディカルな視点を導入しながら、復元という行為を脱構築していく。とりわけ「神明造」「式年遷宮」「京都御所」「平安神宮」など、〈古代〉に対する近代の読み換えをいかに見ていくか。カルチュラル・スタディーズの典型としても読める内容です。本書を読んだ後、過去に対して本質主義的にナイーブな態度ではいられません。2018/06/24

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