内容説明
小田原の生家の物置小屋で、陋巷の隠者としてもぐらのように暮らしながらも大切に守り通した文学への情念の炎。抹香町の私娼窟へ通い、彼女達に馴染み、哀歓を共にし、白昼の光りには見えない底辺に生きる人間の真実を綴った。60歳にして得た若い妻との生活への純真な喜びが溢れる紀行随筆。宇野浩二、中山義秀、水上勉ら師友をめぐる思い出の記。川崎文学晩年の達成を予感させる好随筆集。
目次
1 梅干の唄(梅干の唄 海の方を向いて 柿の木と山鳩 ほか)
2 多賀の桜(多賀の桜 花びら舞う 仙石原にて ほか)
3 「私小説」の半世紀(「私小説」の半世紀 商売女を主人公に 私と読者 ほか)
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