内容説明
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江戸中期の将棋五世名人伊藤宗印は、いかにして将棋3家を守り抜こうとしたか。養子ゆえに不当なあつかいに甘んじた青年期から、実力者多出の家系を作り上げた老年期まで、当時の棋譜をまじえて波乱の生涯を描く異色の実在時代小説。現代の棋士たちも驚嘆するという実力者が輩出した江戸期の隆盛を築いた宗印の実像と、将棋に賭ける男たちの矜恃―将棋好きならずとも、その生き様と美学に心打たれる。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほにょこ
3
★★★☆☆ 頑張って調べて書いたんだろうなと思わされるほど作者の存在が感じられます。 棋譜もちょくちょく載っています。 前半はまあまあ面白かったですが、後半は主人公以外の話が長くて微妙でした。 2018/11/25
ゆーいちろー
0
作者はもともと物語作家ではないので、小説としては生硬な印象を受ける。わたしのように多少マニアックな嗜好で将棋を楽しむ人間には、家元制であった頃の将棋名人の生活というものが垣間見られて面白い。本書には、いくつかの対局譜が載っている。駒落ち将棋が多いせいもあるだろうが、いわゆる現代将棋に印象が似ていて驚いた。将棋の考え方にも、大きな輪廻の如き循環があるのだろうか。2010/06/10