内容説明
1週間6日、1日14時間働いても終わらない。スケジュール、人員、予算は半分。どう分析しても50%以上失敗することがわかっている。明らかに無謀――それが、「デスマーチ・プロジェクト」。
巨匠エドワード・ヨードンが、1996年に発表し業界に衝撃を与えた名著『デスマーチ』の第2版。「失敗プロジェクト」の代名詞となり、現在も減ることのないデスマーチ・プロジェクトについて、発生のメカニズム、いかにすればそこから“生還”できるかを鋭く説いていきます。
エクストリーム・プログラミング、システム・ダイナミックス、クリティカルチェーンなどの話を織り交ぜながらプロジェクト・マネジメントについて独自の視点を展開します。
目次
第1章 はじめに
第2章 政治
第3章 交渉
第4章 デスマーチ・プロジェクトの人々
第5章 デスマーチ・プロセス
第6章 プロセスのダイナミックス
第7章 クリティカルチェーンと制約条件の理論
第8章 時間の管理
第9章 進捗の管理と制御
第10章 デスマーチのためのツールと技術
第11章 シミュレーションと「戦争ゲーム」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
人生ゴルディアス
4
あまり参考にならなかった。あと読書―メーターの検索は本当にどうにならないものか。2020/09/08
0kerak0
3
ソフトウェア開発におけるデスマーチプロジェクトについて著された有名な古典。多くはソフトウェア開発だけでなく、一般の非ITのプロジェクトマネジメントにも当てはまる内容です。制約条件の理論を有効な解決法としている点とかは先に「ザ・ゴール」等を読了していた身としては理解しやすかったです。トリアージの考え方が大事なのも同意。 この本が著された頃よりも今のほうがデスマーチが常態化してしまっているのは仕方ないことなのかと考えてしまいます。自身を守るためにも、いつでもデスマーチから逃げだせるよう準備しておくことが重要。2021/08/09
ふくみみ
3
意外とインパクトを感じなかった。読んだ時期が遅かったのと元々こういう分野に興味があって、引用元の文献を読んでいたこともあるのかも。なんとなく一番悪いというか愚かしい結果を導くのは政治や駆け引きな気がする。しかし人間そこからなかなか自由になれませんな。2012/02/13
我門隆星
3
第2版ではなく、第1版のほうを(入手可能ならば)すすめる。というのも、第1版は(さすがに内容が古いが)もう少し薄めでよくまとまっているからである。ただし、ヨードン先生が日本語版前書きで断られているように、本書は「米国人が米国人の読者に書いたものなので、絶対的なバイブルと思わないでほしい」。第1版・第2版に共通して言えることは「トリアージ」。やはり「優先順位(must do, should do, would do)」の単純な振り分け、そして「できないものはできない」と明言することの大事さを再確認した。2011/10/25
kwy8791
3
<「デスマーチ・プロジェクトとは、『プロジェクトのパラメータ』が正常値を50%以上超過したもの」である>という定義が新鮮。そーいやデスマデスマ言うけど、ちゃんとその定義を意識したことなかったわー。で、その上でデスマに対してどう取り組むべきかをまとめた一冊。マネージャ・リーダ衆は全章を、兵隊どもは4章以降を読むことをオススメする一冊2011/04/30