講談社学術文庫<br> 学問のすゝめ

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講談社学術文庫
学問のすゝめ

  • ISBN:9784061597594

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内容説明

天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず。近代日本を代表する思想家が説く、国民の精神革命。自由平等・独立自尊の理念を掲げ、西洋的「実学」を奨励する不朽の書に、より多くの読者が親しむことを企図し、本書は流麗な文語調の原文に長年の研究成果を結実させた丁寧な語釈・解説を付した。国際社会の中の日本、日本人のあり方を考えるうえで、いまなお重要な指針を示す現代人必読の一冊である。(講談社学術文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takashi1982

5
岩波文庫版との違いは伊藤正雄による詳細な校注の存在だ。伊藤はこの本の現代語訳も出版するくらいなので、その福沢理解には定評があるのだろう。今となっては意味のとりにくい当時の慣用的な表現や、意味内容が変わってしまった語に非常に丁寧に説明が附される。当時の子ども向けに福沢思想のエッセンスを平易に説いたこの本は、洋学者・福沢諭吉から思想家・福沢諭吉としての出発点であるとも言える。「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」のフレーズばかりが有名だが、人格の独立を説くその姿勢は近代日本を考える上で必須である。2011/08/08

耳目之学(不定期更新中)

5
欧米列強の脅威に震えていた当時の日本の出版界を席巻した自己啓発書。学問のすすめといえば「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らずと言へり」の一文が有名だ。だが、このような天賦人権論だけではなく、学問の方法や友人との交際術、幸福論、人生論、処世術など幅広い内容がコンパクトにまとまっている。いい加減な自己啓発本を1000冊読むよりも『学問のすすめ』を1冊読んだ方が良いと思う。デール・カーネギーの『人を動かす』と『道は開ける』、本多静六シリーズ(実業之日本社)も併せて読めば自己啓発は完ぺきだ。2011/02/09

たつや

4
存在は知っていたが、初めて手にした。とても薄いのに、学問についての当時の諭吉が思う大切な事が、十七編も詰め込まれている。思想的と言うより、なるべく平易に皆に読める様に書かれたように思える。何故なら、明治の文章なのにこんな自分でも読めたのだから。名著と呼べる。2022/11/06

カインズ

3
【個人の独立と国家の独立】権利の平等や個人の独立、西洋文明とのつきあい方等を巧みな比喩を用いながら説く一冊。読んでいて今の世でも通じる議論が数多く為されていることに唸らされた。西洋文明の凄さを認めながらも、決してそれにおもねることなく日本の文化とのバランスを取ることを主張したり、外国から軽んじられた場合には断固として抵抗することを主張する姿からは愛国者としての姿が見えてくる。国法の背後にある精神に外国の思惑が入り込み、他国にも毅然とした対応が出来ない今の日本は、独立しているのだろうかと考えさせられた。2012/08/19

Hisa

2
ちゃんと国語を勉強してなかったので、読んで理解するのに時間がかかり、かなり遅読になりました。 明治に説かれた事なのに、まるで、現代を生きる我々のために書かれた様な内容でした。 下手な自己啓発本を読むよりは、この一冊で十分な気がします。2016/08/11

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