内容説明
一角獣は処女にしかなつかない――楽園にかけられた呪い。恋に破れ、淋しい遊園地「ユニコーン・パーク」でバイトを始めた聡子。世間と隔絶した山の中で仲間の関係は濃い。世話焼きの諒や美青年の氏家、大介の助手アトムたちと知り合うが、聡子をめぐり諒と氏家が争う。園内では失踪女性の死体が発見されて!? 大介は一角獣に籠められた創設者の怨念と対決することに。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
4
伊集院大介シリーズの第二十作目。伊集院氏が探偵小説というより”藤巻聡子”の青春小説という趣き。当初から”アトム君こと滝沢稔”が登場するので、大体予想出来る結末。舞台は平野の近くの伊山辺り、栗本ワールドですね。うらぶれたテーマパークの描写がバブル崩壊後のそこここの様子を思い起こさせて懐かしかったです(笑)。最後のサスペンス的盛り上がりも、お約束の名探偵の謎解きも凄く楽しかったです!蛇足ですが、”アンミラ調の制服”ってバブル臭漂いすぎ(笑)。更に蛇足の蛇足、アトム君の年上の恋人って気になります。2017/04/19
あや
3
ずいぶん前に読んだものだけど、本屋で見つけたので再読。栗本薫さんらしい、現代でもない、かといって昔すぎない不思議な時代の話のように感じた。真夜中の誰もいない遊園地の隠しごと…無表情のまま、明るい音楽にのってまわり続けるメリーゴーランド。ちょっと怖い感じ…伊集院さんは少ししか登場しないけど、不思議と存在感を感じた2013/10/19
kaizen@名古屋de朝活読書会
3
伊集院大介シリーズの星ともいうべき作品です。 栗本薫が、伊集院大介や、滝沢稔のような透明感のある男性が好きなことが本書でもよく分かります。 解説からも読み取れるように、主人公は栗本薫の権化のような女性です。 透明感ある男性が好きなので、結局滝沢稔殻の情報を信じます。 解説で、栗本薫はハウステンボスがモデルではないことを断っています。 断れば断るだけ、長崎とハウステンボスから受けた印象が題材になっていることが分かります。 馬とテーマパークと雨。 ユニコーンを舞台にした小説として特筆できま2011/06/13
kyu
3
さびれゆくテーマパークでおこるボーイミーツガールなミステリー。恋愛がメインで殺人事件はおこるけどスパイス程度のあつかい。モテない主人公が実は美人だったり、不良っぽい少年が実は純愛だったり、主人公と関わらない人はほぼ空気あつかいだったり(殺人事件関係者をふくむ)、すごく少女マンガな雰囲気の作品だと思った。謎解きものとしてよまなければ面白い。2010/07/18
ソラ
2
【読メ登録以前読了作品】2006/11/18




