内容説明
インド音楽と芸能の変容を現地で長年にわたって調査・研究した第一人者の集大成。18世紀からイギリスの植民地時代、独立後までのイギリス人とインド人の研究者によるインド音楽学の歴史をたどり、音楽観と政府の文化政策が芸能に与えた影響を詳細に検証する。
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目次
凡例
謝辞
序論 音楽学の歴史と芸能の実際
1 音楽学を問い直す
2 芸能の実際
3 論文の構成と先行研究
第1部 英領インドの音楽学
第1章 東洋学の時代──18世紀末─19世紀末
1-1 西洋音楽とインド音楽の出会い
1-1-1 アングロ・インディアンの音楽生活
1-1-2 サルフォージー二世とタンジョール・バンド
1-2 ウィリアム・ジョーンズとその周辺
1-2-1 オリエンタル・ジョーンズとベンガル・アジア協会
1-2-2 「ヒンドゥーの旋法について」
1-2-3 ウィルソンの演劇論
1-2-4 ウィラードの反論
1-2-5 その他の論考
1-3 S.M.タゴール
1-3-1 パトゥリアガダのタゴール家とS.M.タゴール
1-3-2 音楽史の構築と『万国音楽史』
1-3-3 その他の著作
1-4 ガーヤン・サマージの活動
1-4-1 プネー・ガーヤン・サマージ
1-4-2 マドラス・ジュビリー・ガーヤン・サマージ
1-5 チンナスワーミ・ムダリヤールとスッバラーマ・ディークシタル
1-5-1 キリスト教の影響
1-5-2 『ヨーロッパの記譜法による東洋音楽』
1-5-3 チンナスワーミとスッバラーマの出会い
1-6 「オリエンタル・ルネッサンス」とインド人の音楽研究
第2章 比較音楽学の時代──19世紀末─20世紀中葉
2-1 比較音楽学の誕生
2-1-1 エリスのセント法
2-1-2 蓄音機の発明
2-2 C.R.デイとカルナータカ音楽
2-2-1 『南インドとデカンの音楽と楽器』
2-2-2 シュルティ・ヴィーナー
2-3 フォックス・ストラングウェイズ
2-3-1 フォックス・ストラングウェイズ・コレクション
2-3-2 『ヒンドゥスターンの音楽』
2-4 V.N.バートカンデーとV.D.パルスカル
2-4-1 チットパーワンのヒンドゥスターニー音楽研究への貢献
2-4-2 バートカンデーの音楽理論
2-4-3 パルスカルの貢献
2-5 アブラハム・パンディタルとタミル音楽
2-5-1 ナーダールの地位向上運動とアブラハム・パンディタル
2-5-2 タンジョール音楽知識人サンガム
2-5-3 『カルナーミルタ・サーガラム』
2-6 フィルハーモニック・ソサエティ
2-6-1 フィルハーモニック・ソサエティの設立
2-6-2 デーヴァルとクレメンツの提案
2-7 全インド音楽会議
2-7-1 全インド音楽会議の開催
2-7-2 フィルハーモニック・ソサエティとバートカンデーの対立
2-7-3 会議の意義
2-8 その他の文献
第3章 南インドの音楽学──民族音楽学の時代へ
3-1 マドラス音楽アカデミー
3-1-1 マドラス全インド音楽会議
3-1-2 マドラス音楽アカデミーの活動
3-2 タミル音楽運動
3-2-1 アーリヤとドラヴィダ
3-2-2 ドラヴィダ運動とタミル・ナショナリズム
3-2-3 タミル音楽会議とタミル音楽サンガムの設立
3-2-4 音楽と言語をめぐる論争
3-3 新しい南インド音楽学を築いた人々
3-3-1 比較音楽学からの脱却
3-3-2 サンバムールティと音楽教育
3-3-3 ラーガヴァンとサンスクリット劇の復興
3-4 英領インドの音楽学の特質
3-4-1 科学としての音楽学
3-4-2 シュルティ
3-4-3 ラーガ
3-4-4 記譜法
3-4-5 楽器
3-5 「芸術」という領域
第4章 独立後の文化政策
4-1 中央の文化政策
4-1-1 独立インドの文化政策
4-1-2 文化振興機関
ほか
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