内容説明
風俗の経験6ヵ月、介護の経験ゼロの女の子が出会った障害者の性の現実を、彼女自身がリアルな言葉ですべてを綴ったノンフィクション。車椅子のお客様、寝たきりのお客様、意思疎通のできないお客様、目の不自由なお客様……。障害は人によって違う。悩みも人によって違う。私はそれぞれに見合った性的サービスができているだろうか?少しでも役に立ちたい、もう知らないふりはできないから…これを読めば、世の中が違って見えてくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なっちゃん
23
乙武さんの不倫の件で、コメンテーターがラジオの中で「乙武さんの行為の良し悪しは置いておいて。性欲は、睡眠欲、食欲と並ぶ人間の三代欲。性欲を排出行為の1つと捉えるなら、そこに健常者も障害者もない。しかし、性的なものをタブー視する日本では、障害者の性欲には、理解が遅れている。」というような事を話していた。その中でこの本を取り上げていた。筆者は、生活の為と多少の打算で障害者向けのデリヘルを始めた。そこには、需要があった。2016/04/05
よしりん
21
こういう仕事があることを初めて知った。本当はそういう区別なく利用できればいいのだろうけど‘障害者向け’とあげてしまったほうが利用する側も利用しやすいということか…。2017/07/23
ステビア
17
タイトルの通り、障害者向けのデリヘルで働いていた著者の体験談。重い本だ。2017/03/04
めえめえ
15
2012年の洋画「セッションズ」は38歳の重度障がい者の男性が童貞喪失に向けてセックスサロゲートなる障がい者専門の女性に手ほどきを受ける作品でした。この本の著者はソープ出身ではあるものの介護初心者の女性。車いすからベッドへの移動やオムツの着脱、研修無しにいきなりは大変だったと思います。うちの田舎にはこのサービスは無いと思うけど、高速や新幹線に乗ってまで来てくれるそうです。但し公的サービスでは無いので費用がかかりそう。誰でも利用できるわけでは無いですね。2018/02/16
謙信公
14
最初は筆者が障害(碍)者デリヘル嬢になった経緯を、男関係や職場環境など現状逃避の言い訳、綺麗事に終始し、?と思わせる部分も多い。しかし、根が真面目なのだろう。介護に向き合うその頑張りには拍手。研修無しに車イスからベッドへの移動やオムツの着脱などの介助は大変だったと思う。性をタブー視する日本では、障害者の性欲には理解が遅れている。障害者にも同じ欲求はあり、体が不自由なこと以外何も変わらない。障害者専用というシステムは否定しないが、そこに差別や偏見がある。このようなシステムを作る必要のない社会が最も望ましい。2020/02/07