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内容説明
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発達の観点からさぐる視覚世界の成り立ち。私たちの視覚は、生まれながらにある種の驚くべき能力をもつ一方で、眼や脳が発達し、見る経験を積むことでようやく、動きや空間、形、顔などをはっきり認識できるようになる。本書は、赤ちゃんの視覚の発達を丹念に追うことで、脳のなかに視覚世界がつくり出される複雑きわまりないメカニズムを解明していく。(ブルーバックス・2005年11月刊)
目次
第1章 主観世界に生きる私たち
第2章 この世界を見ているのは脳
第3章 「動き」をどう見ているか
第4章 「空間」は頭の中でつくられる
第5章 「形」を見るために必要なこと
第6章 「顔」だけは特別
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デビっちん
8
眼球があるから目が見えるわけではない。乳幼児や視覚障害者の経験する視覚世界の分析を通じて、人間の「見え」を解説している。人間の視覚世界は産まれたときから完成されているわけではなく、機能の完成と学習を経て複雑な空間世界を見ることができる。視覚世界を作り出しているのは、脳であり、その形成は見る経験により大きく影響を受け、主観的なモノになる。見る経験は、受動的ではダメで能動的な「見え」の学習が必要となっているのが興味深かった。大人になっても積極的に見ることで、「見え」方は変わるだろうか?2015/10/30
rey
6
赤ちゃんの研究を通して視覚の発達過程を紐解く。脳の学習を伴わない開眼手術だけでは得られなかった視覚世界。錐体細胞が未成長で視力も0.001の新生児が目前に迫る物体を避ける行動を取れるのはなぜか?色の恒常性。生まれてから完成する「見る」ためのシステム。見えるために必要な能動的 視覚経験。顔認識における超感覚など。2021/05/22
美東
3
「一目瞭然」とか「百聞は一見にしかず」だとか、四字熟語、ことわざで知られるように、ヒトは圧倒的に視覚優位の生物である。しかしちょっと待っていただきたい。ヒトの視覚もけっこう良い加減である。この本を読んでみると、今まで当たり前のことだと思っていたことが、よくよく考えてみると不思議に満ちていることに気がつく。2020/02/05
うわばき
2
視覚がどのように発達していくのか、豊富な実験例を挙げながら説明してくれます。でも、まだまだ分からないことだらけなのですね!開眼手術をしただけでは、しばらくは眩しいだけで、すぐに見えないこと。臨界期の存在は、視覚世界の研究が発見したこと。両目で見る空間と、片目でも見える空間。「顔認識モデル」によって説明される「人種効果」(外人さんの顔の区別がされにくい)。などなど、とても興味深いことが、盛りだくさんでした。図解も多いので、分かり易いですよ♪2014/02/02
すみ子
1
身体論を考える際に役立つかな、と思って手にした。ずばり、予想は的中。哲学で論じられている問題を考えるのにも役立ちそうな内容で満足。脳科学と哲学、行きつく先は同じなのかもしれない。2012/06/30
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