内容説明
「博士」の肩書きを持ち、クラシック界きっての筆の立つピアニストとして著名な青柳いづみこ。
トークをまじえたコンサートスタイルを始めたり、大学院での研究の先鞭をつけたりするなど、時代の一歩先を行くユニークなピアニストとして常に目を離せない存在です。
本書は、文筆家としても多彩な活躍を見せる著者が90年に出した処女エッセイ集に、新たに数篇を付け加え再配列した増補版です。
学術的な著作が多い著者が、身近な事柄を飾らない言葉で語っていますが、細やかな感性と鋭い観察による個々のエッセイは、新たな視点を開いてくれる示唆に満ちています。
その他、仏文学者杉本秀太郎氏との対談、著者のこれまでの活動をまとめた年表を収録。
演奏・文筆活動25周年記念に待望の増補版刊行です。
目次
1 ハカセ記念日のコンサート
2 ピアニストのお昼ごはん
3 あったかいピアノ、つめたいピアノ
4 二代目
5 ドビュッシー
対談 青柳いづみこ×杉本秀太郎
付録 青柳いづみこ弾いて書いて二十五年!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RuiRui
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この人の文初めて読んだ。2016/03/01
つばめ
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ピアニストにしてエッセイスト。青柳いづみこさんが文筆で世に出たころのエッセイ集、復刻版。今ほど吹っ切れてなくて、まだ迷っていて、だからこそ聴こえてくる息づかいが、この季節に、冬の終わりから早春にぴったりだと思いました。2015/02/22
shushu
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20年くらい前のエッセイが多いなあ、と思いながら読了。後書きを読んだところ、以前出版された本の増補版と知って納得。今は普通の、クラシックのコンサート中の演者からの説明、お話のはしりの人だったのね。あまり進み過ぎてはいけません、という著者の述懐は納得。2012/09/01