角川文庫<br> 燃ゆるとき

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角川文庫
燃ゆるとき

  • 著者名:高杉良【著者】
  • 価格 ¥638(本体¥580)
  • 特価 ¥319(本体¥290)
  • KADOKAWA(2013/09発売)
  • ポイント 2pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041643198

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内容説明

わずか4パーセントの生存率といわれるノモンハンの激戦を生き抜いた森和夫は、「どんな苦労も苦労のうちに入らない」と、築地魚市場の片隅に従業員4人で起業した。商社の横暴、ライバル起業との特許抗争、米国進出の苦難を乗り越え、東洋水産は、「マルちゃん」のブランドと「赤いきつね」のCMで知られる大企業へと育つ。「運命共同体」を経営理念に、創業以来社員と共に歩んだ経営者の情熱と成功を実名で描く、経済小説の傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

90
「マルちゃん、赤いキツネと緑のタヌキ」のCMである東洋水産の創業者 森和夫がモデルである実名企業小説。実名小説のむずかしさは、どうしても 実在への配慮からか描き込みが足りたくなる、ことだが、本書はそういうこともなく、日清食品との特許抗争も赤裸々に描写している。それにしても 創業者といわれる人たちは こうも 強いのだろうと この手の小説を読むたびに 思う。結果論として 成功したからこそ 語れる部分があるのだろうか。2004/01/01

James Hayashi

41
ほぼ実名を使ったビジネス小説。マルちゃんでお馴染みの東洋水産。終戦後マグロでビジネスを始め、魚肉ソーセージを作り始め、名前も東洋水産に。高度成長期という時代の波に乗りインスタントラーメンで土台を築く。今迄N社の方が贔屓だったが、これを読んでマルちゃんへエールを送りたくなった。後半にN社が米国で東洋水産に対し訴訟を起こすが、日本企業でありながらエゲツない。また第一商社(三井物産)然り。米国事業は最初につまずくが、今はトップブランドに。立派な経営者の下に優良企業が育成された事が読み取れた。2018/05/13

まつうら

37
東洋水産を創業した森和夫の半生を描く。東洋水産といえばマルちゃんのイメージしかなく、創業期にマグロの輸出をやっていたとはまったく知らなかった。創業からずっと波乱万丈で、第一物産の横暴や、日華食品の特許詐称との戦いは、読んでいてアツくなった。特にこの日華食品社長の安東福一(安藤百福)は本当に小狡いヤツで、特許侵害はないがあいさつ料を払えとか言ってくる魂胆には呆れてしまう。NHK朝ドラ「まんぷく」が放送されていたとき、安藤百福はこんなにいい人じゃないという記事がたくさんあったが、それもこの作品を読めば納得だ。2022/06/15

マッピー

19
経済小説、ビジネス小説なんてほとんど読んだことがなかったのですが、こんなに面白いとは。「マルちゃん」で知られる東洋水産の創業者森和夫の生き様がかっこいいのです。まあ、小説なので、すべてが事実ではないのかもしれません。それでも、東洋水産がアメリカに進出するときの、日清食品とのやり取りは、えげつないなんてものじゃあない。なりふり構わず妨害する日清食品。それに対して法律の下白黒つけようとする東洋水産。フィクションであることを念頭に、あんまり信じすぎてはいけないなと思うけど、マルちゃん、応援しますぜ。2023/01/31

Taisuke

17
6坪のバラック、机4つ、電話2台、三輪トラック1台、従業員5人。ここからスタートした森和夫氏。今でこそ東洋水産、マルちゃんと聞けば誰もが知っている一流食品会社だがそこに至るまでの第一物産(現三井物産)との抗争、日清食品との闘いなど紆余曲折あったが、なんといっても森和夫氏の人柄に感銘を受けた。仕事に対する誠意とやる気が半端ない。社長であっても社長と呼ばれるのを嫌い、従業員と同じ目線であり部下を大切に思っている。この本を読んだ後は即席ラーメンもハム、ソーセージもを東洋水産を求めたくなる。2015/01/21

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