内容説明
「ネズミはビールにキレよりもコクを求める」「赤ワインに醤油を垂らすとコクが増す!?」「男性生殖器と口の中には深い関係がある」「牧場のミルクが美味しい科学的根拠」「甘味無しの世界は殺伐としている」――。ビール、ラーメン、吸い物、カレー、あらゆる食物で感じられるコクとは一体何なのか。その正体を科学者の目で探ることで見えてきた美味しさの秘密。「コクの構造」が今明らかに!
目次
第1話 料理のコクの生理学
第2話 味わえないおいしさ
第3話 美味の事情
第4話 我が家の食は宮廷料理
第5話 コクは三層構造
第6話 感じる舌の事情
第7話 第二層のコク、第三層のコク
第8話 飽きのこない味
第9話 コクの周辺感覚
第10話 洗練を味わいながら死にたい
第11話 大予想!二〇××年のコク業界
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そり
15
コーヒーに牛乳を入れたのをかき混ぜないで飲む。そうした方がコクがあるように感じられるって意見があるとか。知らんかったぁ。「不均一」によって時間的空間的に差をつけると味わい深くなるのか。そういえば山葵もそうだ。人の感覚の妙ですね。2014/02/03
よしだこ。
7
「どうして食にこだわる人がいるのか」ということを知れたのがためになった。味覚が大人になれるように”食”という機会を大事にしていきたいと思った。2014/12/21
いぬたち
5
主に美味しい食事を摂った時に表現するコクを探求する一冊。様々な味が渾然一体となったときの味わいだが著者は油と糖分とダシの旨味の3種がメインであると解き多角的に解説がなされている。その3種は三大栄養素に該当しているが栄養のあるものは美味しいという説明は納得する。後半は著者の空想が大いにあふれているが10年以上前に出版されているにもかかわらず興味深いトリビア的な知識も交えながらのためか思いの外楽しむことができた。2022/04/30
わえ
4
味覚に凝ってみよう、料理でコクや旨味を出すにはどうすればよいかと思って読む。まず、基本の5味の相乗効果を考えること、味の組み合わせを考えることを把握。味の不均一性が味に深みを出すことについては、あまり気にしたことが無かった(コーヒーに添加するミルクも混ぜないほうが味に広がりが出るなど)。料理で試してみよう。コクを出す単純な方法は、甘味や油やだしを加えること(生物のエネルギー生成に関する味覚、第一層のコク)。その他、学習や連想による第二層のコク、精神性に関わる第三層のコクについての話も興味深かった。2019/03/21
やいとや
3
水野仁輔が勧めてたので読んでみたけど、科学的な説明は少なく、「品位」とか「ジャンク」という精神性が出てくるあたりはまったく面白くない。成分の比率によってどうなるかとか、テクスチャの問題とか、舌のメカニズムなどもっと触れてほしかった。2018/07/22
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