内容説明
瓦礫(がれき)の山となったグラウンド・ゼロ。9・11の夜。宵闇のなかで崩落したツイン・タワーはどす黒い煙を吐き続けている。ロウァ・マンハッタン一帯が停電する中、スティーブは同僚とともに懸命の救助活動を続けた。災害発生から72時間、いわゆる“黄金の72時間”にどれだけの人間を救えるのか? ノブもシドニーも、互いの安否を気遣いながら、それぞれの仕事に立ち向かう。 どこまでもピュアなNYラブストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
17
初読。9.11、その夜。タイトルが全てを表している。ヤンキースタジアムでの慰霊祭、ベッド・ミドラーの歌声に、人々が泣き崩れたのをテレビ中継で観て覚えてる。まさかこのシリーズでその再現を読むことになるとは、まったく思っていなかった。2005/08/01
瀧ながれ
13
9月11日が9月12日に変わろうとしている夜。悲劇の大きさに、人間ができることはあまりにも小さい。それでも、一人ひとりの好意や感謝といった温かなつながりによって、誰かが助けられる。…日本の、震災のあとの光景が、ずっと重なっていた。悪事を働く人も自分のことしか考えない人もいる、けど、人と人が善意でつながることはできる。2014/12/07
わっぱっぱ
6
シリーズ20作め。9.11の夜。事実を織り込んでいるだけに、胸に迫るものがあった。エピローグでは不覚にも泣いてしまった。 出版された当時はまだ東日本大震災が起きていなかったので、当時読むのといま読むのとでは、感じ方も違うだろうと思う。今から5年後、10年後に振り返ったとき、何を思うだろうか。 2016/01/21
仮面堂
1
「遺族の嘆きには、政治も社会情勢もイデオロギーも関係ない。愛する者を喪ったという残酷な現実だけは、真実よ」2016/03/07
立花真幸
1
★★★☆2012/04/09