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内容説明
▼第1話/ねがい▼第2話/DEATH MAKE▼第3話/絶食▼第4話/Rojin▼第5話/プレゼント▼第6話/蛇▼第7話/鎌
●あらすじ/友達とあまり遊ばず、ひとりでいることが好きな少年・等。ある日、ゴミ捨て場で頭の大きさくらいの木の切れ端を拾ってきた等は、そこから自分だけの「ロボット」を作り上げる。何本ものクギを打ち付けた歯、縫い跡の目立つ髪や眼など、はた目には不気味な人形に“モクメ”と名付けた等は、やがて「本当に動いたらなあ」と思うようになり、宇宙のエネルギーに念力をかけて願いごとを叶えようとするが…(第1話)。
●本巻の特徴/少年期の儚さと怖さを描く傑作短編集、表題作「ねがい」ほか全7編! 巻末には、編集家・竹熊健太郎が綴る「私のUMEZZ体験」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
71
楳図かずお作品は画力で納得させてくるパワーが凄まじいが、独特の間に異化効果があって引き込まれる。どの短編も素晴らしい切れ味で読ませるし、やはり怖い。しかし、それ以上に恐怖の裏側にあるもの哀しさに心打たれるものが多々あった。特に表題作「ねがい」は胸を鷲掴みにされる切なさに満ちており、なんとも忘れがたい。人が成長する過程で何かを捨てる苦悩、矛盾した己を受け入れる軋みのようなものが伝わってくる。それでいてホラー漫画の枠は守り切って逸脱しない姿勢もお見事。「蛇」も怪物側に立って考えてみると、切ない話だよね。2016/06/04
リッツ
14
兄が買っていた雑誌で愛読?していた楳図センセ。これは知人が名作だっ!とstoryを語ったがイマイチ記憶が曖昧で気になるのでお取り寄せ。表紙コワッ!バラエティに富んだ短編集で凄いわぁ~。どっちかというと騒がしいホラー集で山崎トオル思い出したり(逆じゃん!)う~ん、おろちや猫目小僧が読みたくなった。2013/10/25
ラルル
11
装丁に惹かれ購入。楳図かずおさんはずっと存じておりましたが作品を読むのはこれが初めてです。表紙にもなっている「ねがい」は期待を裏切らない怖さと不気味さと切なさでした。他のお話も独自の世界観が広がっており「これがみんなを魅了する楳図かずおか!」と関心・納得しました。他の作品も読んでみたいですね。2012/08/31
ようちゃ
6
ホラー漫画短編集であるこの「ねがい」と、先に読んだイリア短編集シリーズと内容がよくかぶる「蟲たちの家」、後者は感想を割愛するが、どちらもまず、表紙のデザインや作画からして秀逸。この漫画には子どもが主役である話が集まっていて、どれも面白かった。「鎌」は特に、作画とコマ割りで見せる恐怖漫画でもあり、雰囲気がよく伝わってきた。「ねがい」も、モクメ人形の外見の不気味さも良いし、友だちを題材に子ども心の願いと、その先に進むための変化を表しているようであった。「rojin」は、子どもからみた老人に対する羨望感が深い。2014/05/12
ゆーちゃん
5
短編ホラー集です。「ねがい」を読んでて切なくなり、「鎌」では迫り来る恐怖に怯えました。印象深かったのは「Rojin」ですね。最後の1ページにやられました。2012/05/24