内容説明
映画「Life 天国で君に逢えたら」の原作である『天国で君に逢えたら』続篇。「今日、神様が俺に、天国においでって言ったと思ってくれると俺は嬉しい」そう遺してノブさんは逝った――。ガン患者の想いを代筆する手紙屋・純一の元には、今日も様々な人が訪れる。自らの無力を呪う医師、病に怯えるサッカー少年、そして1パーセントの生存確率にかける頑固者ヨットマン・ノブさん……。絶望の底に沈んだ彼らに新たな希望を与えたのは、小さな勇気と大きな嘘だった――自身も末期ガンであった著者が最期の力を振り絞って綴った愛と勇気の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
19
余命宣告を受けたことで自分の今までの人生の密度とこれからの人生の密度を考えながら書いていたのかもしれない。死の恐怖は本人だけじゃなく周りの看取る人間にも及ぶこと。仲間や家族との時間が自分のためだけじゃなくみんなのためでもあると伝えたかったのか。体験者だからこそ書けることがたくさん詰まっている。死は辛いこと切ないこと。だけどそれを上手に迎えることで家族の笑顔が戻るのを信じているような書き方だった。現在の飯島さん家族の笑顔がそこにあるのかもしれない。2011/05/10
tetsu
5
★4 がんセンターを舞台にした心暖まる話。『天国で君に逢えたら』の続編。作者は38歳で亡くなったプロウインドサーファーで、この作者を主人公にした映画もできている。2013/08/23
0kaeri
3
昨日、読み終えこうして感想を書くとひとつひとつが感動できるお話だと思います。自ら人のため動ける人はいないです。彼らは手を取り合いお互いを尊重することができる人間なのだと思いました。2012/02/08
エスティマ
2
ご自分が肝臓ガンを煩い、余命幾ばくもない中、読む人に生きる勇気を与えて笑えて泣けて、凄い本です。感動しました。2014/10/09
Happy
1
がんセンターでのさまざまな患者やその家族たちの心のうちが描かれていて自分ががんになった時の参考にもなった。作者のことはドラマか何かにもなりましたよね。自分の病と向き合いつつ、それを創作して小説にする。すごい精神力ですね。その優しさに心を奪われました。2017/07/25