戦後史

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戦後史

  • 著者名:中村政則
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2011/11発売)
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  • ISBN:9784004309550

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内容説明

1945年8月15日の敗戦から60年.戦後を否定的にとらえる論調や歴史意識が強まり,いま戦後最大の岐路に立っている.戦後とはいったい何だったのか.戦争とグローバルな視点を重視する貫戦史という方法を用い,アジアとの関係や戦争の記憶の問題に留意しながら,戦後60年の歴史を総括する.

目次

目次
序章 「戦後史」をどのように描くか

第1章 「戦後」の成立(1945?1960)
1 敗戦という経験
2 占領と新憲法
3 冷戦のはじまり
4 戦後文化と戦後思想
5 冷戦下のアジア
6 単独講和と独立日本
7 1955年体制の成立

第2章 「戦後」の基本的枠組みの定着(1960?1973)
1 高度経済成長の時代
2 大衆消費社会の成立
3 1960年代の文化と思想
4 ベトナム戦争
5 未完の「戦後処理」――日韓国交正常化・沖縄返還・日中国交回復

第3章 「戦後」のゆらぎ(1973?1990)
1 「日本列島改造論」とオイルショック
2 新中間層のゆらぎ
3 保守本流とは何か
4 忘却の中の戦争――アジアから問われる戦争責任
5 バブル経済の発生
6 昭和の終焉――昭和とは何であったのか

第4章 「戦後」の終焉(1990?2000)
1 湾岸戦争の衝撃――「国際貢献」への呪縛
2 バブル経済の崩壊
3 農業・農村の崩壊
4 新国家主義の台頭――「戦争」「歴史」「教科書」
5 地下鉄サリン事件

終章 新しい戦争の中で――「戦後」とは何だったのか
1 9・11同時多発テロとアフガン戦争
2 イラク戦争
3 「戦争のできる国」へ
4 小泉内閣は何をしてきたのか
5 憲法改正問題
6 戦後とは何だったのか

あとがき
参考文献
略年表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

50
タイトルそのものの本。文化などにも触れており、よくまとまっている本である。思想の推移なども勉強になったし、日本から見た戦後史という意味でも意義を有する。2016/04/06

ステビア

23
貫戦史(trans-war history)とはいうものの、割と一般的な戦後史。参考文献がたくさんで嬉しい。2023/11/01

まえぞう

16
この本を紹介していた歴史総合の解説書にもありましたが、本当に楷書で書かれた歴史書です。基本的な立場もはっきりしてるし、アプローチの仕方もオーソドックスで、一気に読めますし、批判的に議論をする対象としてもわかりやすいと思います。2023/08/18

あんころもち

11
本書では如何に第二次世界大戦が日本に影響を及ぼしたか、日本が大戦をどのように考えてきたかについて重視しながら、批判的に戦後史を叙述している。この本は小泉政権で終わっているが、今書いてもそんなに変わらないであろうことに気づく。ある意味「戦後レジーム」が地続きなのであり、それが政治を規定しているということであろうか。有事法制、構造改革、女性活躍と現政権は論点の多くを共有している。戦後という視点から現政権を考えることに多くの材料を提供してくれる。 2015/07/13

壱萬参仟縁

11
読んでいたようで読んでなかった本。戦後の一つの鍵は団塊世代であることは間違いないと団塊ジュニアとしては思える。「貫戦史」とは断絶か、連続か、ではどちらかというと連続説に属する(5頁)。戦った後の歴史は全て戦後の過程とすれば、受験戦争に敗れて格差の犠牲者として生きている評者の戦後は長いことになるのか。まだ自殺していないのでまだ戦っている最中なのかもしれない。アメリカに負け続けている歴史でもあるし、TPPで負ける未来も戦後となるだろうが。正規と非正規賃金格差は4倍(267頁)という一片を見ても人生格差の戦後。2013/03/03

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