内容説明
医師メイジーは見知らぬ老婦人から甥の治療を頼まれ、荒れはてた屋敷を訪れた。ぎこちなく笑う老婦人の夫。急にいばりちらす老婦人。二人の息子だというが、武器を手放さない若者。どこか不自然で芝居めいた一家の様子に、メイジーは不安を覚える。でも、医者として病人を見捨てるわけにはいかない。ベッドに横たわる男性の整った顔立ちを目にし、彼女ははっとした。まさかあの天才経済学者、ミスター・イングラム?男性がふいに青い瞳をあけ、訴えるようにまぶたを震わせた。なんてこと! 彼はベッドに縛りつけられている!その瞬間、後ろで重い扉がしまり、錠のかかる音が響いた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
20
拉致監禁&薬漬けにされたヒーロー。精神科の医師で往診を依頼され事件に巻き込まれたヒロイン。読み始めてからシリーズものの第一巻だと気づいた。ヒーローを拉致したのは大きな組織と思われるけどよく分からない。ヒーローの義理の弟は血のつながりはないけどよく似ていて、彼と間違われて拉致されたことが判明。ヒーローとヒロインが脱出し結ばれるまでのお話ですが、人里離れているし見張りがいるし電話は切られ車は細工されているし、放し飼いの獰猛な犬までいてはらはら。その割に悪者も詰めが甘い気がする。ほどよくスリルがあって一気読み。2016/01/23
アカツキ
6
闇の使者たち1作目。老婆を助けようとしたところを拉致監禁された大学教授ヒーローと、カルト信者の家族の洗脳を解くという名目でヒーローを診断に来た精神科医のヒロイン。薬が抜け始めたヒーローの告白で、外見は似ているが養子の弟と間違われて拉致されたことがわかり、二人で脱走計画を練り始める…。子供の時以来の乗馬経験で馬の手綱を即興で作れるものなのかと不思議に思ったけれど、テンポが良くて面白かった。2019/02/08
mum0031
3
精神科医のメイジーと、大学教授のザック。 カルト教団から救出した甥の、診断を依頼され面談するが、何かが惜しい。 徐々に、薬の影響から回復すると拉致され 監禁されていた事が解る。 大学教授と精神科医が、格闘やら拳銃の扱いを知っているのが不思議。。 真の狙いは、弟のジェイクの記憶。 封印された記憶の持つ真実とは? シリーズ物なので、今後に期待してる。2017/09/18