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内容説明
建築とは何か、その歴史とはどのようなものだろうか? 母なる大地と父なる太陽への祈りによって誕生した〈建築〉。地母神が人をやさしく包む母のような内部を、太陽神が人の眼前にそびえる父のような外観をもたらした。以降、神々のおわす神殿、神社へと発展し、青銅器時代から二十世紀モダニズムへと駆け抜けていく。人々の共同意識が作り出し、さらに意識を組織化する力をもつ建築。様々な説により自由にかつダイナミックに展開する、全く新しい『初めての建築の本』。
目次
第1章 最初の住い
第2章 神の家―建築の誕生
第3章 日本列島の住いの源流
第4章 神々のおわすところ
第5章 青銅器時代から産業革命まで
第6章 二十世紀モダニズム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuma Usui
27
旧石器時代から現代にかけて展開された建築の歴史を解説。打製石器から磨製石器、青銅器から鉄器と道具が洗練されるにつれて生活様式や建築材が変わる点(土葺きから藁葺き、栗の木から針葉樹など)や、地母信仰と太陽信仰が世界中で行われたのち信仰対象が多様化した点など、建築を軸に人の生活が整理されており興味深く読めた。2020/03/28
あきあかね
24
建築の歴史は、「紙に包んで捻ったアメ玉」と著者は形容する。 マンモスを追い回していた頃、家の形は世界共通だった。青銅器時代、四大宗教の時代から、各地域の建築文化の多様性が開花する。しかし、大航海時代にアフリカやアメリカの、産業革命の頃にアジアの建築の多様性は失われ、歴史的様式や装飾美を特徴とするヨーロッパ建築が世界を席巻する。20世紀になると、幾何学的なモダニズム建築、「白い箱の大きなガラス窓」が取って代わる。⇒2019/06/01
zirou1984
23
何だかなー。建築の起源を人類の文化史と重ね合わせるため、本書の大部分を石器時代から古代の話に費やし、縄文と弥生の対比に変わる座標軸として地母信仰と太陽信仰を取り上げる辺りはかなり面白い。が、後半における近代以降の解説は正直眉唾な部分が多く、特にモダニズムを「歴史の終わり」と断言するのは流石に特権的進歩主義すぎやしないかというお気持ちになる。とはいえ本書はちくまプリマ―新書から出ているというのもあり、マンモス対峙から始まるテンション高めの入門書というコンセプトとしては確かに成功している。2018/06/13
nbhd
20
いちばんハッとさせられたのは「大昔の人が板をつくるのって、だいぶ大変だったろう」ってところ。板って高度だ。建築の原初形態を推測でたどる試み。建築の歴史は「ふくろ包みのあめ玉」のようなかたちをとると、著者は書いている。始まりは”枝を中心にむけてもたせかけた円形の家”。それから、四大文明四大宗教がはぐくんだ多様性のふくらみを経て、モダニズムによって再統一される、以降、現代の諸建築に続く、といった見立て。もちろん、見たことないから推定調になりがちだけど、こういう原初を問う思考は好き。2017/06/01
白義
19
人類にとって建物とは一体どういう意味を持つ存在であったのか。それを考えるために全体の七割以上を旧石器時代の地母神、太陽神信仰の時代に当ててその基軸からそれ以後の建築史も駆け足で振り返るという大胆な構成。ざっくばらんな砕けた語り口に、専門知を背景にしながらも入門書だからか大胆な推測も交えていて「建築史入門の入門」というくらい平易な内容である。もちろんスケールはデカくても力みながら読むほどの難易度ではなく、建築史の面白さを伝えるために徹底的に話を大きくする大らかな面白さというところ。他の建築関連の本を読む前に2016/01/27
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