角川文庫<br> 小説ザ・ゼネコン

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角川文庫
小説ザ・ゼネコン

  • 著者名:高杉良
  • 価格 ¥726(本体¥660)
  • KADOKAWA(2013/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041643181

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内容説明

バブル前夜、大洋銀行調査役の山本泰世は、準大手ゼネコン・東和建設への出向を命じられた。拡大路線をひた走る同社社長の秘書となった山本は、建設業界のダーティーな実態を目にする。公共事業と政治献金、株価操作……莫大な利権をもとに政界・官界と癒着した業界は、徹底した談合体質を有し、闇社会とのつながりももっていた。建設業界を舞台に、日本の政治と経済の暗部に切り込み、組織と個人のあり方に鋭く迫った問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

18
面白かった。リアリティ重視のせいか派手な展開はないけれど、男の嫉妬や金の怖さといったものがじわじわとしみてくる。設定がバブル崩壊の前であったり、容易に連想できてしまう実在した個人や企業名から想像を膨らませるのも一興だ。2013/11/16

外枠発走

15
 読みかけて5年以上放置していました。バブル崩壊前、準大手ゼネコンへ出向した銀行員が、生々しい業界体質を肌で味わうという経済小説です。経済小説としての賞味期限は、過ぎた感があります。ただ、著者の作品は、どれも切れ味鋭く業界の表裏を書き上げています。これを含めて三作読みました。どれも最後がアッサリしていて、やや物足りなさを感じましたが、経済小説なので、仕方ないところでしょう。 2012/01/26

rogouzin

1
著者の描く銀行の中の人間模様は、妙にリアルで生々しい。特に人事異動の内幕は、そういう部署に縁がない自分にもこういうふうに異動が決まっていくのかと変に説得力がある。今回はゼネコンが舞台ということで、また自分の知らない世界が覗けると期待していた。しかし、僅か一年の間の物語であり、著者が描く濃厚な会社の内情のいつもの作品と比べるとちょっとあっさり終わってしまったかんがある。2015/08/27

ペールエール

1
高度経済成長期、バブル時代、 その中で蔓延していたゼネコンの談合体質。 当時としての認識は必要悪、だったのかもしれない。 銀行と建設業界を行き来する主人公の視点から、当時の業界像が浮かび上がる。2015/03/11

牧神の午後

1
ザ・ゼネコンという看板は如何なものか。東京都庁舎や関西空港に関する談合がたしかにあるのだけそ、それは刺し身のツマでしかない。じゃぁ刺し身は何かというと、バブル当時の政財なれ合いの構図。今ならインサイダーで確実にお縄だろう、やコンプライアンス不味過ぎだろう。という描写がそこかしこに。そこに銀行から出向したミドルが主人公なんだけど、そこはいつもの高杉節で正義感もありいの、でも人間臭い好人物。もはや「個人商店ではない」という社長がその直後に出来の悪い息子に後を継がせるために主人公を切る描写が後味悪い。2013/01/24

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