「大岡裁き」の法意識 - 西洋法と日本人

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「大岡裁き」の法意識 - 西洋法と日本人

  • 著者名:青木人志
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 光文社(2014/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334033002
  • NDC分類:320

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内容説明

日本人にとって法とは何? 現行法はわれわれの法意識に合ったものなのか? 司法改革が突き進むいま、長い間法学者たちが議論してきたこれらの問題を、改めて問い直す。

目次

序章 法文化改革の試みとしての司法制度改革
第1章 穂積陳重の外見の変遷と日本法の歩み
第2章 日本人は西洋法とどう向き合ってきたか
第3章 西洋法の継受と法文化の葛藤
第4章 日本人の法意識―大岡裁きと自己責任
終章 法とどう向き合うか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

大先生

9
一橋大学の「比較法文化論」の講義の一部を文章化した本です。穂積陳重(民法起草者の1人)の外見の変遷(ちょんまげ→蝶ネクタイ→カイゼル髭)から日本法の歩みを読み解こうとするなど、ちょっと面白い話もありますが、西洋法継受の流れ(フランス法→イギリス法→ドイツ法→アメリカ法)など専門的な内容が多い本です。因みに、「民法出でて忠孝亡ぶ」の穂積八束は穂積陳重の弟。日本は西洋法継受により近代化してきたわけですが、日本人の法意識の方はついてきてるのか?という問題意識が本書にはあるようです。法学部出身の方には面白いかも。2021/04/25

晴れ女のMoeco

8
日本の法律は西洋からの借り物であり、権利意識は日本人にそぐわない。という内容が中心。日本に近代法が導入された経緯などはわかりやすいかなー。が、川島武宜の「日本人の法意識」を読んだあとでは、前半部分は特に目新しいことはなし。この本で読む価値があるのは後半。隣人訴訟や自己責任論など現代の話かなー。また権利意識が気迫なのではなく、司法制度も脆弱、いわゆるハード面も問題があるというのは同意。法社会学入門書の入門書みたいな位置づけか?2010/10/26

スズツキ

4
これはすごい。題名からわかる通り名著『日本人の法意識』を意識していて、実際に中盤以降に出てくるのだが、さらに一歩踏み込んでなおかつかなり噛み砕いてある。教科書の記述だけではほぼ誤解されている穂積八束の思想まで記してある。ここ100年ほどで複雑な過程をとった日本の法制度の論点が的確にわかる好著。2015/09/11

がっち

4
比較法。法律は西洋から来ているものであり、法認識が異なっているもので、必ずしも日本人の意識と合うかといえばそうではないといったもの。本当に考えるべきものである。形式上は法裁きは公平かつ適格であるとされている法であるが、それは認識上あながち違うのかもしれない。もう少し勉強していかなければならない部分だ。2013/06/05

チャーリー

3
「法」という制度について、歴史的・文化的・民族的な切り口で説明されており、勉強になった。 とりわけ明治時代に法律を日本に取り込み初めた時代の話が興味深かった。 外国語を勉強するだけでも大変なのに、法律の解釈に取り組んだ若い人々のエピソードに感心。すごい優秀だったんだろうなぁ。2016/08/20

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