中公クラシックス<br> プロレゴーメナ 人倫の形而上学の基礎づけ

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中公クラシックス
プロレゴーメナ 人倫の形而上学の基礎づけ

  • ISBN:9784121600769

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内容説明

没後二百年、いまこの「世界市民的見地」に立つ哲学者の思想が見直されている。代表作『純粋理性批判』の根本思想を簡潔に分かりやすく説明しようとした『プロレゴーメナ』他を収録。

目次

プロレゴーメナ
人倫の形而上学の基礎づけ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

41
「プロレゴーメナ」は『純粋理性批判』の、「人倫の形而上学の基礎づけ」は『実践理性批判』の解題となっています。とはいえ、両批判書に何が書かれているのか全く分からなかった当時の読者には有難かっただけで、分かり易く書かれているかというと全くそうではありません。前者は『純粋理性批判』第1版の後に書かれ、第2版の改定の際に影響を与えているとされています。後者は光文社新古典新訳文庫にあり、小見出しが付いていてそちらの方が読み易いので、試しに本書を読んでみようというのはやめた方が良いかと思います。2022/06/21

しんすけ

23
後半の『人倫の形而上学の基礎づけ』は、人間カントを知るためのに、最初に読むべき本だと思った。 長い期間にわたってカントを論理哲学者として捉えていた。 この数年、J・S・ミルやジョン・ロールズに眼を通す機会が増え、カントの道徳の意義を識るようになっている。 『純粋理性批判』が、カントの重要な著作であり、それを簡明に説こうした『プロレゴメナ』も重要な著作であることは、いまも疑ってはいない。 だが人間カントを知るためには、道徳に関した著書を読む必要が、あるのではないだろうか。2023/03/06

しんすけ

17
今回は後半の『人倫の形而上学の基礎づけ』だけを読んだ。それも筆写と表現できるスタイルで読んでいた。重要と思われる箇所をテキストファイルとして書き写していた。結果としては注記以外はすべて書き写してしまった。 その結果、面白いことが解った。この本自体は五十数年前に読んでいることが明らかになったのだ。 本書の奥付には2005年3月1日となっているが、1965年頃に出されれたもののリメイクだった。それに気づいたの今でも残る下記に出会ったからだった。2024/04/08

singoito2

8
「哲」分欠乏につき借りてきました。巻頭解説のお奨め通り「基礎づけ」から読みましたが、これで正解。有名な定言命法の説明や、それらがなぜ経験を捨象したア・プリオリな理性に基礎づけられねばならないか、と言うお話は説得的。そのうえで「純粋理性批判」をかいつまんだ「プロ」を読むと、悟性のカテゴリーとアポリアの理論でア・プリオリな認識を厳密に切り分けようとしたカントの意図が良く分ってきたのでした。カント入門には好適書かも。2024/03/28

Bevel

4
プ:時間的空間的に規定された直観に対して、悟性がいくつかのパターンにおいて作用し、経験というものが可能になる。そしてその経験に制限される形で、理性が理念を作り出すそのときにだけ、かろうじて形而上学は可能であるだろう。とまとめてみた。人倫:部分的に理解できるところはあったけれど、全体としてまとまらない。たぶんちゃんと読めてない。利口の命法が気になった。そして法則に「服従するとともにまたみずから法則を与え」てこそ倫理的だという命題は、すごく考えさせられた。2009/11/15

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