- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
「ゴミ御殿」「猫屋敷」……困ったお隣りさんにも「老い」は訪れる。介護保険制度導入後、初の福祉現場の係長級医師のポストについた著者が訪ねた、都会のはざまの超高齢化社会の風景。
目次
第1章 「物あふれ」と家
第2章 「生き物」と「衛生」と家
第3章 「一人暮らし」と家
第4章 「不安」と「介護」と家
第5章 「共依存」と家
第6章 「さすらい」と家
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
90
2000年当時、在宅介護支援センターに勤務する医師が介護現場でかかわった「困難ケース」。時間の止まった家には、そこに時間を止めた(られた)人がいる。物にあふれた「ゴミ屋敷化」した家に、「はした金」と言って使わずに大金を置いている人。倒壊寸前のバラック小屋に住み続け、隣人からは煙たがれている男性。シラミが発生した家で口元の白髪にコロモジラミを飼っているおじいさん、アンモニア臭で涙目になってしまう猫の糞尿にまみれた家。次から次と想像を超えた人々がスナップショット的なエピソードで登場する。→2021/12/25
Humbaba
5
介護というのは簡単にできることではない.例え気持ちの上ではしっかりとやろうと思っていても,うまくいかないことも少なくない.また,一人で暮らしている高齢者は,そもそも介護が必要であるのにそれを認識できていない人も多い.2012/02/08
banguicity
3
福祉の現場での「困難ケース」ドキュメント24編である。ゴミ屋敷から共依存、一家全員が精神疾患、などタイトルを見ただけでうげっとなってしまうものも多い。外野からは悲惨に見える一家の状況も、一歩中に入ればそこに至る経緯があり、奇妙な安定状態がある。福祉関係者がそこに入り込むには、『「知恵と勇気」で立ち向かうしかない』。大半の章はオチもなく終わるが、福祉とはそういうものだろう。入れ込みすぎず、無関心ではなく、筆者の適度な距離感が、このドキュメントを読みやすくしている。2017/09/07
seichan
3
とっちらかって壊れた、高齢者の独居住まいの、写真の数々。現場からのこういう報告を見ると、ほんとに頭が下がる思いとともに、行く末がふと恐ろしくなった。2014/11/19
グッキー
2
考えたくはないが大なり小なり誰もが直面する現実。若い頃から老後に対する想像力を働かせる機会を作るべき。2013/03/31
-
- 電子書籍
- 愛されるより○されたい 2 ジャンプコ…
-
- 電子書籍
- 【合本版】赤き月の廻るころ 全10巻 …