内容説明
世界で絶賛される宮崎駿ワールド。
本書は、『風の谷のナウシカ』『となりのトトロ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』、『ハウルの動く城』の5作品を中心に、「宮崎アニメ」に秘められたメッセージを、作品に散りばめられた謎の発見を通して解明していきます。
そうです、謎は「発見」されるものなのです。宮崎アニメにははじめから「これが謎です」と書かれている謎はひとつとしてありません。今まで、何気なく見過ごしていた作品の細部と全体の意図が、本書によって鮮やかに解き明かされます。
目次
第1章 宮崎駿の「動く城」―『ハウルの動く城』論(「ハウルの動く城」という題名 魔女と火の悪魔 ほか)
第2章 名前と季節の秘密―『となりのトトロ』論(『となりのトトロ』に描かれている物と時間 自然について ほか)
第3章 ファンタジーの教育―『千と千尋の神隠し』論(神隠しということ トンネルと境 ほか)
第4章 死と復活の物語―『風の谷のナウシカ』論(物語の推進力 女性原理とナウシカ ほか)
第5章 「生きろ」というメッセージ―『もののけ姫』論(これまでの作品と『もののけ姫』との関係 「自然」対「文明」 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
33
ネタバレを恐れてみたことのある映画のみを読んだが、そこまで考察するかと思うのもあったし、トトロは所謂都市伝説位のとこまで触れて欲しかったなと思う部分もあった。2011/07/18
JUN
6
テーマ毎にかなり掘り下げて解説をしており、難解な部分もあった。ただ、すべての作品を再度観てみたいという気持ちになった。2024/06/24
にったん
6
”宮崎アニメ”を作品ごとに解説し、何が描かれているのか、何を伝えたいのかを説いている。本書を読んだあと改めて映画を観てみると新たな見方が生まれるだろう。ただし、これって考えすぎじゃない?という所もしばしば。
放蕩長男
5
宮崎アニメの代表的な作品の暗喩を読み解く本です。実写ドラマは、撮影時にたまたま映してしまった被写体もあるでしょうが、アニメの全ての映像は、偶然映り込むことが無いため、全ての絵、表現に意味がある。この言葉には、ハッとさせられました。2017/06/07
ミルチ
5
かなりの深読み?そういう解釈もあるのか…と楽しく読めました。2016/02/15