権威主義の正体

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権威主義の正体

  • 著者名:岡本浩一
  • 価格 ¥699(本体¥636)
  • PHP研究所(2012/03発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569639901
  • NDC分類:361.43

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内容説明

部下を頭ごなしに怒鳴りつける上司、“鶴の一声”で全てが決まってしまう会社、正義をふりかざし世論を誘導するマスコミ―。
それらの背後にひそむ権威主義を社会心理学の立場から徹底解剖。
まず、その研究の発端であるホロコーストを検証する。
同調や服従はいかに増幅され、ナチスの暴走を許したのか。
カリスマ、教条、集団ナルシズムなど権威主義を支える条件を見極める。
さらに、身近にいる権威主義的人物の特徴を分析。
あなたの職場、あなた自身は大丈夫か?
組織のあり方を真摯に考える人のための一冊。
権威主義的組織と人格の病理を読み解く問題作。

学歴主義から左翼思想、悪しき競争原理まで、組織にはびこる「権威主義」の正体とは。社会心理学をベースに同調、服従の構造を読み解く。

部下を頭ごなしに怒鳴りつける上司、“鶴の一声”で全てが決まってしまう会社、正義をふりかざし世論を誘導するマスコミ――。それらの背後にひそむ権威主義を社会心理学の立場から徹底解剖する。

▼まず、その研究の発端であるホロコーストを検証。同調や服従はいかに増幅され、ナチスの暴走を許したのか。カリスマ、教条、集団ナルシズムなど権威主義を支える条件を見極める。

▼「権威」とは技能や知識の格段に優れた人が自然に発する光のことであるが、「権威主義」は、本来的な権威のない人が無理に発しようとする圧迫感のことである、と説く。そして、身近にいる権威主義的人物の特徴を分析。「偉人の言葉を引用する人」「役割を過剰に演技する人」「好き嫌いで人を評価する人」「清濁併せ呑めぬ人」…。あなたの上司、あなた自身は大丈夫か? 組織のあり方を真摯に考える人のための一冊。

●第1章 なぜ権威主義が問題なのか―権威主義研究の生い立ち 
●第2章 ホロコーストとは何だったのか―権威主義の原点 
●第3章 権威主義を科学する 
●第4章 権威主義的人格の本質 
●第5章 組織にはびこる権威主義 
●第6章 権威主義的人物の見分け方 
●第7章 現代日本の権威主義

目次

第1章 なぜ権威主義が問題なのか―権威主義研究の生い立ち
第2章 ホロコーストとは何だったのか―権威主義の原点
第3章 権威主義を科学する
第4章 権威主義的人格の本質
第5章 組織にはびこる権威主義
第6章 権威主義的人物の見分け方
第7章 現代日本の権威主義

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

202
冒頭のユダヤ人の迫害の話は誰もがナチスに従っていくところに恐怖を覚えた。2021/10/02

GAKU

65
題名の通り、世に蔓延る「権威主義」とはどういうものか分かりやすく書かれています。まず序盤で「権威」と「権威主義」の違いを明確に知ることが出来ました。また「権威主義」の種類、どのようなタイプの人が「権威主義」に陥りやすいかなどの章も大変興味深く読むことが出来ました。人というのはいかに簡単に「権威主義」に服従してしまうのか、過去の実験の実例なども載っています。「権威主義」の最悪の実例の一つ、”ホロコースト”に関しても1章丸ごと使い述べられています。⇒ 2018/06/07

テツ

28
ナチスドイツによるホロコーストを支えた一般民衆の熱狂。権威主義の恐ろしさとその構造について。基本的に人間は、誰かに意思決定を委ねたくなる生き物なのだということ。そうして大きな力に身を委ねることは楽なんだということ。自由が大切、自由が尊いと口先では宣う僕自身にだってそうした部分があるということをまず認めること。権威の下に集う快楽に酔いしれ、個人が消えて、大多数の人間が群れの暴走に身を委ねたときに悲劇が起きるのは歴史が嫌というほど証明しているのだから、二度と繰り返さないようにしたいですね。2019/05/01

ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き

10
著者は属人主義という言葉を初めて使った人。著者によると権威主義の核となるのはファシズム以外に形式主義や教条主義だとのこと。社会心理学的な観点から書かれた権威主義的性格に関する本が隔靴掻痒というか、イマイチ腑に落ちない箇所が多かったのに対して、本書は権威主義についての従来の社会心理学的な論点を分りやすく整理した上で、一般的な感覚の権威主義についても詳しく言及しているため、その辺の整理がついてとてもよい本だと思った。当初は新書だからと馬鹿にしていたのだけど、意外とよい本だった。読んでよかったと思う。2015/03/23

白義

9
社会心理学という学問自体がナチスドイツのホロコーストという蛮行がいかに生まれたのか、それを支えた権威主義とはいかなるものか、という点を中核に出発した、と著者は言う。権威主義が発生しやすい状況から権威主義的な人格のあり方の探求まで権威主義研究を大まかにまとめていてちょっと後半になると単調だが、監獄実験にミルグラム実験、権威主義パーソナリティの構成要素と手際がよく、さらにホロコーストの概略まで知ることが出来て内容が豊富。ただし現代日本の権威主義について語る第七章は蛇足で単に権威主義をレッテルにしか使っていない2017/06/29

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