MF文庫J<br> ネペンテス

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¥638
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MF文庫J
ネペンテス

  • 著者名:清水マリコ
  • 価格 ¥638(本体¥580)
  • KADOKAWA(2013/03発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784840111584
  • NDC分類:913.6

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内容説明

(ボクが動揺するとよくないことがおきてしまう。よくないことはボクだけにとどまらない。世界がよくないほうへとバランスを崩してしまう。少しずつ……世界から見ればほんのわずかかもしれない。でもそれで不幸になってしまった人はきっと) ――自分の好奇心を体の奥底に閉じ込め、心の揺れを極端に恐れ誰とも深くかかわらないときめた西村祐胡(ゆうこ)。彼はクラスメートからは若くして悟っているクールなやつと思われている。そんな彼の前に現れるのは……。清水マリコが描く、日常に潜むせつなくも甘い迷宮の連作短編集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

CCC

9
連作短編。すこしふしぎ系な設定が多いけれど、幻想小説に近い感触がある。オチは全体的にダーク。ただ不思議と落ち着いて読め、心地よさすらあった。どの話も良かったけど、好きな作品を一作選ぶなら二話目の「青い目の少女」だろうか。主人公とヒロイン(?)の関係に、どういう気持ちで読めばいいかわからなくなる。2024/04/17

ツキノ

3
厄介な性質を背負った主人公を中心に紡がれる物語が八篇。どこか諦めたような主人公、どうもイタい女の子たち。キャラクターに魅力は感じないが、漂う雰囲気は好きだ。一編読み終えるたび少し嫌な気分になる。 中でも「減色症」は設定が素敵で個人的お気に入り。 終盤の早足な展開は、以前読んだ「嘘つきは妹にしておく」を思い出させるが、あちらで感じた違和感はだいぶ緩和されており、今回はこの空気を楽しむことができた。2013/01/10

ソラ

2
【読メ登録以前読了作品】2007/02/19

あかふく

2
清水マリコによる嘘=フィクションへの信頼の重さが相変わらずグッとくる。妹の形而上学などとのたまうこともできるかもしれない。風景が精神化していくことは、おそらく現実のフィクション化を必要とし、そうでなければ耐え難い現実というものもあるのではないか。「語られる」ことになる「父の話」。2013/02/24

ブナ太郎

2
不思議な読後感。日常に潜む、切なくも甘い迷宮の連作短編集。黒い手の少年が、どこかブギーポップを彷彿とさせたり、独特なセリフの言い回しが、上遠野さんの作品に近い雰囲気を持っている。といっても、こちらの方が、より少女耽美的。海沿いの町と言う設定が、いい味だしてるなと思う。そして、toi8さんの魅力的な絵。どこか幻想的な小説とtoi8さんの絵は相性が抜群だなと思い知らされた。この作者に興味を持ったので、ほかの作品も読んでみたいと思う。2012/07/30

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