角川文庫<br> 侍たちの海 小説 伊東祐亨

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角川文庫
侍たちの海 小説 伊東祐亨

  • 著者名:中村彰彦
  • 価格 ¥726(本体¥660)
  • KADOKAWA(2013/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041906163

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内容説明

幕末、薩摩藩士として薩英戦争を体験し、勝海舟の海軍操練所に学んだ伊東祐亨は、維新後、「薩の海軍」を代表して草創期日本海軍で頭角を現す。同郷人との戦いであった西南戦争を経て、日清戦争では初代連合艦隊指令長官として指揮を執った。清国最強艦隊「北洋水師」を撃破しながら、敵将・丁汝昌に示した武士道精神は称賛を浴びる。日本海軍の礎を築いた“侍”、伊東祐亨の波瀾に満ちた生涯は、凝縮された幕末維新史でもある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamatoshiuruhashi

12
帝国海軍初代聯合艦隊司令長官として日清戦争を戦い、軍令部長として日露戦争に臨んだ伊東祐亨の伝記。伊東祐亨の通史は初めて読むことができた。改めて明治の勃興期を支えた人々は江戸の延長にあり、歴史は繋がっているのだと実感する。幕末時代劇そのものである生麦事件、薩英戦争のその場に居合わせた人間が、国際社会の中で列強と「力と国際法」に支配される世界の中で新しい日本を築き上げようとする。時の流れに断絶はなく、歴史とは民族の努力の蓄積なのだと感じながら読む。現代日本史も昭和20年で断絶せしめられてはならない。2017/01/07

北之庄

1
初代連合艦隊司令長官となった、伊東祐亨を描く本作を手にしたのは、ほんのちょっと興味が湧いたから。無論彼の名前は知ってはいたが、2代目東郷長官の陰に隠れた、地味な存在との認識だった。戊辰の役当時、薩の海軍として誕生した帝国海軍黎明期、海軍の長者としてより相応しい存在は、素朴で悠揚迫らぬ薩摩隼人、伊東であったと感じる。好敵手、清朝北洋水師の丁汝昌提督との、ともに海軍に生涯を掛けた者同士、肝胆相照らす間柄がひときわ心に染みる。ただ、難解な薩摩弁の読み難さは、上方衆として大いに大いに閉口した次第(笑)2016/04/28

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