光文社新書<br> 経済物理学(エコノフィジックス)の発見

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光文社新書
経済物理学(エコノフィジックス)の発見

  • 著者名:高安秀樹
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 光文社(2013/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334032678
  • NDC分類:338.01

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内容説明

混迷を極める世界の中で、私たちはどこへ進んでいくのか。

経済物理学はカオスやフラクタルといった物理学の手法と概念を活用して、データに基づいて実証的に現実の経済現象に立ち向かう、まったく新しい科学の分野である。

まだ誕生して10年にも満たないほどの若い研究分野だが、これまでの経済学の常識を覆す発見や斬新なアイディアが次から次へと報告されている。

複雑で不安定なお金の世界にも、ものの世界と同じような自然法則が成立している。

?エコノフィジックスという新しい地図を手に入れ、これから進むべき未来のお金の世界をいっしょに探検してみよう。

目次

1章 エコノフィジックスの誕生
2章 エコノフィジックスのツール
3章 市場原理
4章 市場の臨界的性質
5章 所得の変動と分布
6章 お金の特性
7章 企業通貨システム
8章 今後の展望

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

80
かなり難しい感じがしました。経済物理学の名ですか?物理経済学ではないのですね。エコノフィジックスということで最近の成果が語られていますが私にはあまり理解できていません。7章の電子通貨を利用した企業通貨システムというのは、今後かなり普及していく可能性は無きにしも非ずということだという気はします。ビットコインの動向などを見極めていくことが必要でしょう。2015/10/12

ラウリスタ~

10
物理学をやっていた筆者はマンデルブロのフラクタルに魅せられる。留学中にどの肩書を選ぶかとの質問に「経済学者かな」と答えた彼の言葉に勇気付けられ、為替の売買取引の「ゆらぎ」をカオス理論で説明する新しい学問を切り開く。19世紀の物理学エントロピー最大から生まれた経済学の効用最大化、20世紀新しい物理学でこれまで無視されてきた数秒単位の動き(非線形)を説明。水が蒸気、液体、固体へと突然変化するような現象ー相転移。その境目が一番ゆらぎが大きい、需要過多、供給過多の二つの状態の間の臨界点こそが市場。経済学を科学へ2018/05/06

猫丸

8
メディアに露出する『経済」学者からは「風が吹けば桶屋が儲かる」のごとく「このパラメータを上げるとここに影響が出て、それがここに波及して…」式のファンタジーを聞かされ続けた。多くのシンクタンク、政治屋、巷のシロートまでが『経済』政策の改善とその行く末を語り、そのほぼすべてが外れてきた。だから僕は『経済』談義が始まるとすぐに降りる。あやふやなリンクに因果を載せても面白くないから。そういう「物語」としての経済学に汚染されない物理学者なら、経済現象をいかに捉えるか。そのエッセンスはp.158〜162に集約される。2023/12/09

うーさん

8
エコノフィジックスという学問分野が存在することを知らなかったため、興味を持って読んでみたが、とても面白かった。金融取り引きの非線形性が生み出すカオスな現象をくりこみによって解析する手法が斬新に感じた。専門分野が深化していっている現代だからこそ、このような異分野の融合が重要になるのだろう。2014/03/27

おおにし

8
金融市場の変動は相転移の臨界現象としてフラクタル性を有するという点に着目したのが経済物理学です。市場の暴騰・暴落などは数時間程度のスケールで発生し、市場で発生した現象をデータ解析しシミュレーションすることで市場予想するところまでを目指しているのだと思いますが、これはなかなか難しいでしょう。まあ物理学で大儲けするのは無理としても、物理学者の視点での経済評論は大いに結構だと個人的には思いますね。2013/05/11

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