内容説明
「珍しい」「入手困難」アンティークショップのセールストークは、お客にとって殺し文句。だが、そんな客受けばかり狙った「レア物」など真っ平御免と、トラックでヨーロッパを駆けずり回り、独自の価値観に適った「ほんもの」の骨董家具を買い付ける──。名品はいらない。世間の評価などに惑わされることなく、自分だけの逸品を愉しみたい。アンユージュアルな西洋古道具屋店主による、型破りなアンティークのススメ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koki Miyachi
10
西洋古道具屋を営む筆者が、アンティーク家具を語る。年に3、4回ヨーロッパに仕入れに出掛け、トラックで走り回る筆者が目指すのは、歴史家と修復家と美術家の要素をバランス良く兼ね備えたアンティークディーラーだ。歴史性重視の風潮の中で、独自の美学を持つ姿勢に共感した。ムク板崇拝、オリジナル幻想、いんちきマホガニー、ヴィクトリアンスタイルの正体など誤ったアンティーク観。プラスネジとマイナスネジの違い、インチ規格とミリ規格、室内空間と家具デザインの関係など興味深い話満載。アンティーク家具を考えるいい機会となった。2014/03/28
骨魚
0
やっぱりソファーはものを食べるときに座るものじゃないですよね!とか、色々納得できて読みやすい。でもかなり主観的な書きようなので、著者も言っているように鵜呑みすべき本ではないのでしょうね。良くも悪くも、アンティーク店の店長のうんちくペーパーの束みたいな本です。2009/04/29
みこよこ
0
最後まで飽きずに読めました。西洋と日本の生活習慣の違いから生まれる家具のサイズやデザインの違いがよくわかりました。2004/10/27