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内容説明
文献重視の歴史観では捉えられなかったギリシア人の姿に、考古学的見地から迫る。古代ギリシアに生きた有名・無名の7人が問わず語りに紡ぎ出す、新しいギリシア古代史の世界。
目次
第1章 ナイルを遡ったギリシア人―ロドス人の傭兵テレフォスの物語
第2章 民主政治をつくるために抜かれた剣―「ペプロスの少女」の物語
第3章 オリンピックでの優勝をめざして―ボクシング選手テアゲネスの物語
第4章 若者はなぜアテネ人殺害犯にされたのか―ミュティレネ人エウクシテオスの物語
第5章 ソクラテス裁判の日―英霊の父となったアテネ市民の物語
第6章 「姦通事件」の二つの顔―エウフィレトスとその妻の物語
第7章 ローマへのはるかな道―ギリシア出身の歴史家ポリュビオスの物語
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
このこねこ@年間500冊の乱読家
4
⭐⭐⭐⭐ 資料に基づき古代ギリシア人の風俗を7篇の小説として書き上げた一冊。 篇ごとにここは創作、ここは事実、と解説してくれるのがすごく良い! このスタイルの作品ぜひ色んな分野で作って欲しいなぁ。 楽しく歴史を学べました。2020/09/01
Mentyu
3
古代ギリシアを専門とする著者が、あえて歴史小説の体裁で古代ギリシアに生きた人々を描き出そうとした意欲作。小説とは言うものの、立脚した資料や参考文献、そして創作部分については説明が入っており、学術的関心を抱いた読者への入門書的な性格も有している。古代ギリシアについて無知な自分にとっても読みやすく、なおかつ歴史の概観を知ることができた良い本だった。2018/04/03
naoto
2
古代ギリシャの7つのエピソードを物語形式にして紹介。歴史の本も、こういう手法があっていいのかも、と思う。ちゃんとその後の解説で、どこまでは史料にあってどこからが創作だ、と明らかにしてるし。最後のスキピオの家庭教師?になったポリュビオスの話がいいな。ポリュビオスの「歴史」、読んでみたい。2012/11/30
ゆき
1
知識ゼロでも古代ギリシアの世界を楽しめる一冊。物語と解説というスタイルも分かりやすくて良かった。2016/11/01
こっしゃん
1
1/27読了。⭐️⭐️⭐️☆☆。古代ギリシャの歴史を読みやすく小説仕立てにした本。分かりやすいです。小説ではこういうストーリーにしたが、こんな学説もある、とちゃんと解説もしてくれています。2015/01/27