内容説明
チェーンホテルでインテリアコーディネーターとして働くジニーは上司のローク・アダムズと入社以来、犬猿の仲。ジニーは、ハンサムだが次々と女性を捨てるロークを嫌い、ロークは、ジニーを美人だが冷たく意地悪な女だと決めつけている。ただし仕事上はすばらしいパートナーだ。ある日、ロークが困り果ててジニーに個人的な協力を求めてきた。妹の結婚式に一緒に出席してほしい――僕の恋人のふりをして、と。ジニーは当然断った。けれど家族の複雑な事情があると聞くと……。家族のことでは人に言えないつらい経験のある彼女は同情し、ロークとともに週末に結婚式が行われるスイスへ飛んだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
16
同じ会社で犬猿の仲と言われるヒーロー&ヒロイン。突然ヒーロー妹の結婚式に恋人として同伴してくれと頼まれ…。結婚、離婚を繰り返す父、母、貞淑さの欠片もない義母にうんざりしているヒーローと冷たく高圧的な父に勘当され家族から離れて孤独なヒロインが徐々に心を通わせ、異性として惹かれ合う。ヒロインの抱える傷の深さに寄り添うヒーローは良い男でした。愛なんて信じないと言い放つふたり、とっくに恋に落ちているのに身内に指摘されるまで気づかない鈍感さに苦笑。双方の家族の絆も深まって(ヒロイン父とヒーロー義母は除外)めでたし。2023/12/22
akiyuki_1717
2
一応上司と部下の関係ですが、どちらかといえば同僚で、犬猿の仲という割には、意地の張り合いで、惹かれ合ってるのは見え見えのような感じ。本当にヒロインが言い張っているように、ヒーローのような男性をいっていて、絶対に好きになりたくないと思っていたなら、最初にヒーローの頼みを聞かないかったと思うんだよね。ちょっと在り来りすぎたかな。ヒロインの家族はあまりに酷かったけど、ヒロインがこの期に及んで父親に認められたいと思う気持ちがあるのが信じられないし、いい子に設定しすぎてる気がする。テンポは良くサラリと読めました。2016/04/03
りりか
1
はじまりこそオフィスですが、ボスと秘書ではなく、対等な同僚同士の関係です。なのでヒロインはプレイボーイのヒーローへの軽蔑を隠そうともしないし、ヒーローもまたクールなヒロインへの憤慨をあらわにしてみせます。でも結局は喧嘩するほど仲が良いな感じ。なので、実は二人の恋に障害はあまりなくて、どちらかというと、ヒロインの家族に関する暗い過去と、それを乗り越えていくストーリーのほうがメインに思えました。2012/01/23