内容説明
道はひとつだけで、自分が町を出ていくことなんてない――。エウポリーで唯一の黒髪ジェイ。過去のある事件のせいで人々との間に距離を感じていたある日、彼の前に突然不思議な劇団が出現する。華麗に舞い踊り、魔法のように手品を披露する女ばかりの一座の中には、ジェイと同じ黒髪の少女が。劇団の世話係となった彼に、フーノと名乗った彼女は「私たちは正義の味方」だと告げるのだが……!? ものがたりを探し、ものがたりを演じ、ものがたりを癒すという一座の正体は? 愛と不思議に満ちたファンタジー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三毛招き
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剣と魔法じゃないファンタジー。こういうの好きだなー2010/02/26
t.asuka
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少年少女の言動を青いなーと苦笑いしつつ。ラストの劇中劇でマジ泣きした。うん、凄く良かった……。2008/10/16
K子
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★5。登場人物は多いが、うまく捌き切っています。魅力的な女性キャラが多いので、単純に華やかでもあります。 本を読むのが好きな孤立した少年が主人公。父親の件に絡んでの広義での村八分状態に蟄居している少年が、自分の居場所を探す。 死にネタによる安直なお涙頂戴話ではなく、曰く言い難しの重い題材を、重くなり過ぎずに読み易く描いています。 ヒロインのフーノの根拠無き楽観主義が重い題材を和らげているようです。著者が最も感情移入して描いていると思われるフーノというキャラ、現代日本の若者を客観的に描いているといえます。 2004/10/12