吾輩は猫である

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吾輩は猫である

  • 著者名:夏目漱石【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 新潮社(2013/05発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101010014

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内容説明

中学教師苦沙弥先生の書斎に集まる明治の俗物紳士達の語る珍談・奇譚、小事件の数かずを、先生の家に迷いこんで飼われている猫の眼から風刺的に描いた、漱石最初の長編小説。江戸落語の笑いの文体と、英国の男性社交界の皮肉な雰囲気と、漱石の英文学の教養とが渾然一体となり、作者の饒舌の才能が遺憾なく発揮された、痛烈・愉快な文明批評の古典的快作である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

288
我輩と自称する猫が、苦沙弥先生とその書斎に出入りする高等遊民の言動をつぶさに観察し、面白おかしく語る。ただし庶民の常識を基調として権威ぶらず、肩が凝らない。社会風刺も利いているが、それよりも雅俗混交の面白さに惹かれる。この心の柔らかさは古今集の権威を否定した子規の影響か。俗で狭苦しい日常と、雅な教養の擦れ合いを、明るい笑いと仄かな寂寥の中に描いている。一番好きな銭湯の場面を病院の待合室で読んだら、笑いをこらえるのが大変だった。中でもニーチェの下りは、西洋の超人を真っ裸の日本人に置き換えていて実に可笑しい。2023/12/16

宵待草

275
今日は秋季文学講座『夏目漱石 吾輩は猫である』に参加しました。 受講の講師の講座は昨秋にも参加しましたが、流石に夏目漱石を専門にされて居るだけに其の考察は秀逸でいらっしゃいます。 漱石を熱く語る2時間余りはあっと云う間の、心豊かな楽しい初秋のひと時と成りました。 漱石は小説家・評論家・英米文学者・俳人と大変に多才な方でした。 此の余りにも有名な『吾輩は猫である』は、未完ながら最大長編小説『明暗』に次ぐ、長編小説であり最初の作品でも在ります。 我輩と云う雄猫が一人称で猫の『眼』を、、、コメントへ続く    2021/09/11

のっち♬

208
中学の英語教師の家で飼われる猫が観察する『太平の逸民たち』の人間模様。風刺的・戯作的で滑稽味の効いた人物描写、諧謔に富んだ歯切れの良い文体は当時の著者ならでは。また、独特の鋭い洞察には彼の忌み嫌う探偵根性にアンチテーゼをかますようなドライさが貫かれている。持ち前の豊かな語彙による溢れ出るような言語演出は圧巻。「個性の自由を許せば許すほどお互いの間が窮屈になる」「吞気と見える人々も心の底を叩いて見るとどこか悲しい音がする」—自らの欠点も交えながら人間讃歌へ帰結させる幕切れは執筆作全体への往還性を感じさせる。2017/12/21

れみ

208
吾輩こと中学校教師・苦沙弥先生宅で飼われている名前のない猫の視点から描かれる様々な人々によって巻き起こされる様々な事件のお話。難しいところも色々あったけど先生はもちろん家族や訪ねてくる人たちがそれぞれにちょっとずつ可笑しいところがあって面白い。迷亭の図々しい感じと細君と雪江さんの会話が好き。最初の方みたいな他の猫との交流がずっと描かれていくのかと思ってたから少し意外。吾輩は猫っていうよりは小さいおじさんが猫の着ぐるみに入ってるみたいな感じ^^;だからあんな最後になったのか…とかつい想像してしまうなあ。2016/12/16

荒野の狼

192
本書の巻末の伊藤整の8ページの解説は、漱石の略歴と本書についてうまくまとめられているが、それによると本書を完結した時点で漱石は40歳とのことである。漱石は、本書が処女作で、49歳で亡くなっているから、遅咲きの作家で、わずか10年足らずの間に名作の数々を書き上げたことになり驚かされる。ただ、本書を読めば、漱石の深い学識は明らかで、それまでに著作はなかったものの、それまでに培ってきたもので、その後の作品を書くには十分だったことは推察される。2014/06/19

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