内容説明
室町時代中期以降、広い階層の人々に愛唱された流行歌謡「中世小歌」。男女の心情をうたった歌から浮かび上がるさまざまな愛のかたち、新たな美意識の発露や絵画との交響、近代作家への影響など、中世小歌の豊饒な世界をたどる。
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目次
第1部 中世小歌を読む(森の巣烏―動物への視線 なほざりのほど―和歌表現との交差 悋気の人―嫉妬のさまざま 心の消え消え―閨の悦楽 十四歳になる―女盛りの基点 ほか)
第2部 中世歌謡と近現代の作家たち(菊池寛―愛誦の小歌 川端康成―舞踊劇「船遊女」をめぐって 三島由紀夫―書簡と初期作品から 塚本邦雄―第六歌集『感幻楽』所収「花曜」をめぐって 中村真一郎―「仙渓草堂雑詠」から)