新潮文庫<br> 卒業式まで死にません―女子高生南条あやの日記

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新潮文庫
卒業式まで死にません―女子高生南条あやの日記

  • 著者名:南条あや
  • 価格 ¥528(本体¥480)
  • 新潮社(2011/10発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 120pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101420219

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内容説明

初めて手首を切ったのは、中学一年のときでした――。渋谷、ゲーセン、援交、カラオケ。青春を謳歌しているイマドキの女子高生かと思いきや、実は重度のリストカット症候群にしてクスリマニアだった南条あやの死に至るまでの三ヶ月間の日記。行間から孤独と憂鬱の叫びが溢れ出る、同じ悩みを抱える十代のバイブル書。

目次

はじめに(父より)

いつでもどこでもリストカッター
日記
解説(香山リカ) ダメ精神科医Kは、南条さんに言われた。「もう一度だけ、顔を上げるように」。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みゃーこ

118
こんな状態になるまで薬を処方し続けてきた医者、明らかに薬に依存している未成年の壊れかけた女子がプロのくせに見抜けなかったんだろうか。それにしてもあやパパは本当に大変だったろうな~。彼女のユーモアのセンスから余裕と解釈してしまってついついその闇の深さを見抜けない大人ばっかりだったんだろうけど行動は明らかに病んでいるし止められなかったんだろうか。弱さをもエンターテイメントにし文化に変えてしまうような爆発力があるこのぐらいの世代の暴走を止めることができる大人が一人でもいてほしかった。2013/05/19

青蓮

102
再読。ネットにて、ここには収録されてない部分も読みました。もう彼女がいないことがとても切ない。2017/04/06

青蓮

97
読友さんのオススメから。一体どんな理由があって病魔は彼女を蝕んでいたのだろう。軽妙な語り口ゆえに、本書はさらっと読めてしまうけれど、書かれている内容はとても重たくて痛い。彼女の痛切な叫びと孤独、覆い尽くす憂鬱たち。全てに絶望して死へと突き進む彼女の姿が見えるようだ。錯覚かもしれないけれど、でもその顔はふっと笑っているようにも見えて、とても切ない。繰り返すリストカット、瀉血依存、OD、自殺未遂--まるで数年前の自分を見てるみたいで泣けてくる。彼女は死んでしまった。その瞬間何を思ったのだろう。どうか安らかに。2016/05/31

52
読んでいて痛々しかった。とても楽しそうに綴られている日記。友達と遊んだり、好きなキャラクターのグッズを集めたりと、一見普通の女子高生。だけどリストカットが止められず、たくさんの薬に頼っている。精神科に通う様子も楽しそうに書かれているけど、暗い部分ですら明るく書いているからこそ、とても無理しているように見える。死後、この日記を読んだお父さん、どんな気持ちだったのだろうか。お母さんがいたらまた違ったのだろうか。仲良しの友達や彼氏もいたのに、それでも彼女の気持ちはひとりぼっちだったのかな。2017/09/15

skellig@topsy-turvy

32
文体は本当にポップなのに、酷く読み進めるのが辛かった。本音に近いところを吐露、なんてほとんどしないのに、世界に対して、自分に対しての違和感が確実に流れている。解説には正直少しがっかり…笑ってれば明るいですか。しっかり話せてれば人生うまくやれてますか。物事はそう単純じゃないし、簡単に人をわかるとか救うなんておこがましいと思う。目が覚めるたびに心がさぞ重かったことだろうと思うと、単純に哀しい。「ただ存在すること」の恐怖が伝わってくる日記だった。2013/11/05

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