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内容説明
ドイツ留学中にオペラの世界に魅了された森鴎外は帰国後、日本での歌劇上演を夢み、幸田露伴は最初期の女流音楽家を妹に持っていた。夏目漱石はヴァイオリンを弾く弟子寺田寅彦に誘われて奏楽堂通いをし、永井荷風はニューヨークやパリで劇場三昧の日々……。本書は、怒濤のように流入する西洋文明・西洋文化と格闘した明治期の文学者たちが、クラシック音楽にどのようにかかわったかをいきいきと描くものである。
目次
1 森鴎外とオペラ(ドイツで見たオペラ ライプツィヒ市立劇場の『オルフェオ』公演 ほか)
2 幸田露伴と洋楽家の妹、延(お茶坊主の家 露伴による延の小伝 ほか)
3 島崎藤村と東京音楽学校1(賛美歌を口ずさんだ日々 教会籍の離脱と恋愛 ほか)
4 島崎藤村と東京音楽学校2(スキャンダルに巻き込まれた橘糸重 橘糸重の家に集まった芸術家 ほか)
5 夏目漱石と寺田寅彦(熊本での出会い 東京での再会 ほか)
6 永井荷風の音楽遍歴(明治二、三〇年代の東京の山手生活と音楽 音楽という「不正の娯楽」への興味 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさと
6
意外な人が意外なことをしている。全然知らなかったー。2018/07/13
moco*
0
著名な文豪たちが西洋音楽をどう捉え、自分の作品の中で表現しようとしたか、という着眼点はとても面白い。あとは一人一人の読者が自分の興味関心にもとづきながら、それぞれの作品を読んで判断するしかないのではないだろうか。その意味ではブックガイドのような本。近代の西洋音楽受容に興味がある自分としては、良い道標になりました。2012/03/29
いちはじめ
0
鴎外、露伴、藤村、漱石、荷風といった文豪たちと西洋音楽のかかわり合い、という切り口は面白いのだが、それだけで終わっている感じ。2004/03/03