内容説明
日本は、いつまでアメリカの言いなりになり続けるのか。なぜ欧米の価値観に振り回され、古きよき心と習慣を捨ててしまうのか。一体、いつまで謝罪外交を続けるのか。そして、若者は何を目指せばいいのか――。日本人には、先人の勤勉な血が流れている。現代日本に過去の栄光を取り戻させるのは、強いリーダーと愛国心だ! マレーシアの哲人宰相が辞任を期に贈る、叱咤激励のメッセージ。
目次
序章 日本人よ誇りを持て
第1章 ルック・イースト―日本への憧れ
第2章 教育こそ国の柱
第3章 中国に怯えるな
第4章 日本人こそイスラム世界を理解できる
第5章 富める者の責任
解説 アジアの哲人宰相
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
105
日本がマレーシアで戦った頃の記憶が印象的で今の日本を見て本当の日本はこんな国ではないという強い意志を感じた。2010/01/27
やすらぎ
103
マレーシア国のリーダー🇲🇾…日本はアジアを先導してほしい。世界も日本を必要としている。世界がおかれた状況は修羅場である。ひたむきな献身がまさに必要とされている。日本人は過去の壊滅的なダメージから復活する力を持ち合わせている。国家の発展には、善悪を見極め何が必要かを判断できる国民の深い知識が必要。学校教育だけでなく生涯を通じて勉強を続けること。本を読み経験を積み、人と話し注意深く聴く能力は何にも増して大事なこと。日本固有の文化にもっと誇りを持つべき。あなた方の文化は本当に優れている。立ち上がれ日本人…。2020/10/12
penguin-blue
49
2003年マハティールが引退した年に出版された本。まさかこの時点では本人も訳者も90代になって彼が再度首相として登板するとは思っていなかったのではないか。高い志を持ち、進取の気性に富み、自ら先頭に立って国家を導こうとする姿勢はリーダーとして尊敬に値し、復興期の日本を範とし、敬意と愛情を長年示し続けてきた彼が21世紀当時の日本人へ向ける言葉は真摯で耳を傾けるべきものだ。ただ、欧米に対抗してのアジアの団結を望むあまり、中国に関しての認識は無条件に肯定的。長い時を経て再登板した今の彼に今の意見を聞いてみたい。2019/07/31
roatsu
24
日本とマレーシアで国情の違いはあれど、大いに参考とすべき普遍的なメッセージが真摯に語られる有益な一冊。2003年初版ということで早15年経つが、その後日本人は立ち上がったかと自問せずにはいられない。第2章の教育と道徳論、第5章の富める者の責任、は今日も変わらず悪化し続ける問題への提言として必読だろう。「人の悪い心に住み着いてしまった自由は暴力であり、セックスである」という指摘は今の荒んだ日本社会に痛烈に響くのでは。第5章は今も続く無秩序な欧米型資本主義の欺瞞と弊害を突き、現実にあるべき姿を国家と国民に問う2018/07/09
紫砂茶壺
10
日本・マレーシア論ではなく、国を率いるリーダーはかくあるべきというリーダー論がメイン。「弱者に優しく」「不正をしない」「嘘をつかない」など、イスラム教の道徳は古き良き日本の美徳に通じるものもあって、また植民地時代の英国人と日本人を比較して日本びいきでいてくれているようだ。しかし20年以上も国の舵取りを行い発展の礎を築いて引退したはずなのに、あえて92歳で首相再登板というのはそれだけ人材が枯渇していて、国の行く末も危ういという危機意識によるものだろうか。悲しくなってくる。2018/09/23