クリスティー文庫<br> メソポタミヤの殺人

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クリスティー文庫
メソポタミヤの殺人

  • ISBN:9784151300127

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内容説明

考古学者と再婚したルイーズの元に死んだはずの先夫から脅迫状が舞い込んだ。さらにルイーズは寝室で奇怪な人物を見たと証言する。だが、それらは不可思議な殺人事件の序曲にすぎなかった……過去から襲いくる悪夢の正体をポアロは暴けるか? 中近東を舞台にした作品の最高傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中原れい

88
発掘現場に奥さんを連れていく、っていうのが時代かな。だからのんびりムードかと思えば異様な緊張感に支配されていたというメンバー間に何があるのか。今回の記録係は看護婦さんで、この人の人物造形が見事です。遺物を持ち出す泥棒もからんで面白かった。2017/01/08

yu

85
Kindleにて読了。ポアロシリーズ。遺跡発掘現場で殺された美しい女性。見る人の視点によって、人の印象というものはこうも違ってくるものなのだろうか。一人一人の証言から、僅かな綻びと真実を見抜いていくこのシリーズにすっかりドはまり中。この後、ポアロがイギリスに帰る途中で巻き込まれた事件がオリエント急行殺人事件だなんて。あまりにもドラマチックな展開に脱帽。2018/04/22

財布にジャック

67
今回は中近東が舞台でした。そしてクリスティーの2番目の旦那様が考古学者であることが、この作品を生み出したのではないかと思いながら読むと、とっても興味深い内容でした。今回はエイミー・レザランという登場人物の一人である女性が語り部というのも新鮮でした。殺人の方法には、無理があるかなぁとは感じたものの、犯行動機や伏線のはり方は見事で、登場人物が全員怪しげで、相変わらずの面白さでした。時系列順では、この物語の後にオリエント急行のあの有名な事件が発生するようです。2012/10/11

Tanaka9999

66
珍しく、途中で犯人はこの人かなと思った人が犯人だった。過去に読んだ記憶はないのだが、犯人を書いた何かを読んだことがあるのだろうか。 中東の情緒はないが、砂漠の中というイメージで読めた。 2018/01/07

セウテス

66
〔再読〕ポアロシリーズ12作目。中近東の独特の背景の中、プロットの特色や構想の妙で描かれた作品ではなく、犯人が真っ向から仕掛けたトリックを純粋に解き明かす本格ミステリです。遺跡発掘現場で、発掘隊長の再婚した妻が殺害された。犯人は既に発掘メンバーの中に居ると思われた。チェスタトンの短編に基が見てとれるのだが、クリスティらしく恋愛と絡ませて女性を描いているのは楽しめます。登場人物の看護婦が書いた記録という形をとり、敢えて稚拙な文章や表現を使い、筆者の威厳が大切という当時の考え方に一説を投じた作品だと思う。2015/06/09

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