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内容説明
脳科学の大御所・養老孟司とクオリアのパイオニア・茂木健一郎がまじめに語った、脳・言葉・社会--。現代の見方が変わり、新しい常識が分かる、養老エッセイの決定版!!
目次
第1章 人間にとって、言葉とはなにか(心というもの 言語と脳進化 ほか)
第2章 意識のはたらき(言語と同一性 コミュニケーションと強制了解性 ほか)
第3章 原理主義を超えて(ダーウィニズムと原理主義 原理主義に反対する立場も原理主義になる ほか)
第4章 手入れの思想(人工物・自然物 自然について考えるヒント ほか)
第5章 心をたがやす方法(脳をたがやす方法 常に変化し続ける脳 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
神太郎
29
対談形式のところはなかなか小難しいながらも、茂木さんが聞きたいことに養老さんが答えていくというインタビューのような感じ?に思えた。原理主義の話や流通できないものをどう流通させるのか。ある種の余裕を持って世の中を見た方が良いのでは?というのが全体的に読んでいて感じられる。出版から20年経つがどうやら状況としては養老さんの言うところの原理主義的でかつ脳化社会に益々染まりつつあるのではないか?だからか都会を離れる人や田舎暮しに憧れを持つ人が増えてきたのでは?などと思うがどうなんだろう…。2021/10/10
Kaz
8
難しかったけれどなんとか読破しました。脳科学、哲学、歴史、等々、様々な分野に話題を飛ばしつつ、持論を展開していくお二人は凄い。天才とは、こういう人たちのことをいうのでしょうね。2018/08/23
laptop
5
面白かったし考えさせられた。この人たち「かしこくてついていけないな」なんて思ったりもしながら、脳や脳に関するあらゆる課題についての議論を読めて楽しかった。 内容について言うと、例えば"都市は単調である"といった表現に驚いた。でも考えてみると無意識が当たり前の自然の方が、都市よりも、意識で把握しきれないのでそりゃ複雑だよなと納得させられた。 言葉についても考えさせられた。言葉の持つ日常の無意識により紡ぎ出されるという性格から、日頃から無意識を意識することを怠らず、楽しく"手入れ"していこうと思う。2022/02/19
貧家ピー
5
身体は生きている、解剖は死体をいじる。生きているというのは動いているということ、科学は動いているものの一点を観察するもので、科学で・医学で人間が分かるか、というのが題名の出どころ。 「言葉」とは何か、その成り立ちや同一性という問題を考え始めたら分らん、その分からなさ具合がちょっと心地良い。 2005/02/17
きりを
4
タイトルが面白かったのでつい手にする。結果的に、いま考えていることの整理に役立った。自分というものは意識していることよりも無意識に支配されている部分が大きい。思い通りにならない、意識的にはならないことの方が圧倒的に多い。結局、そういう己をまず知る。時に諦め折り合いをつける。無理をしないことって、大事だ。2010/02/22