中公新書<br> ローマ帝国の神々 光はオリエントより

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中公新書
ローマ帝国の神々 光はオリエントより

  • 著者名:小川英雄【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 中央公論新社(2013/12発売)
  • 中央公論新社 GW特大フェア ポイント40倍!(~5/12)
  • ポイント 280pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121017178

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内容説明

古代ローマ帝国は、オリエントの進んだ文化や技術を積極的に取り入れた。エジプトやシリアなどを起源とする諸宗教も、皇帝から奴隷まで多くの信者を獲得した。当時、ローマ古来の神々はすでに形骸化していたため、新しい宗教が求められていたのである。イシス信仰からバール神、キリスト教、グノーシス主義、占星術まで、ローマ帝国全域で信仰された諸宗教の密儀と神話、信仰の実態と盛衰に光をあてる。

目次

1 古代オリエントの神話と宗教
2 ヘレニズムからローマへ
3 ローマ帝国の宗教
4 イシスとセラピス―エジプト系の神々
5 シリアの神々
6 キュベレとアッティス―小アジアの神々
7 ミトラス教―イラン起源の神
8 ユダヤ教の存続
9 キリスト教―その成立と発展
10 グノーシス主義
11 占星術の流行

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

放蕩長男

13
地中海地域の神々は、複雑です。ローマの周りには、オリエント諸国やギリシャがいたため、彼らの領土と文化を飲み込むうちに、宗教の面でも習合が進んでいきました。よく、神様の名前を調べると、〜神話の〜と同一視される、という表現が多く出てくるのは、このためです。どのタイミングで、どの神様が輸入されていったのか、知ることができました。最終章のキリスト教の話で、他のオリエント神たちが放逐されていった過程を読んで、哀しい気持ちが込み上げました。多神教、ロマンがあるんですけどねを2016/08/28

サアベドラ

8
キリスト教が支配的になる以前の帝政ローマで盛んに崇拝されていた東方由来の神々とその密儀の様子を紹介する本。具体的にはエジプトのイシス、シリアのバール、アナトリアのキュベレー、イランのミトラなど。いずれもヘレニズムにより変質し、密教的、呪術的な色彩を強めており、儀式もなんか怪しげ。加えて、帝国におけるユダヤ教とキリスト教の消長やグノーシス主義、占星術についても触れられている。哲学的思考に弱い自分にはグノーシスの説明は難しかった。なので類書をもう何冊か読んでおこうと思う。また読まなきゃいけない本が増えた・・・2012/12/07

Saiid al-Halawi

8
ミトラスの雄牛はオリエント由来のなんかの信仰とないまぜになって黄道十二宮的な感じでそうなった。あとはセラピス信仰とかキュベレ/アッティス崇拝のところとか、エレウシスの秘儀とかが面白かった。2012/11/09

ジュンジュン

7
しんどいよ~、全編通じて連なる固有名詞の羅列が(涙)。アタルガティス、キュベレ、マー・ベローナ、アフロディテ、アスタルテ、イシス…(ローマ人はすべて同一視)。帝政ローマの始まりとほぼ同時に誕生したキリスト教が、最終的に勝利する3Cまでの300年間は、多くの宗教が混在していた事を紹介。テーマ自体は魅力的だけど。2019/09/02

belier

5
古代ローマはオリエントを起源とする宗教を取り入れていた。そうした諸宗教を紹介している。ローマの生粋の宗教に比べ、厳格でも形式的でもないところが人心を捉えたという。たいてい多神教だったが、そこの信者はローマの伝統儀式にも参加した。だがキリスト教は他を受け付けない性格のため迫害を受けた。ところでイラン起源のミトラス教は牡牛を犠牲に捧げる宗教。ユリスアヌスは犠牲獣にこだわったと他の本で読んだが、彼が太陽王と称したミトラスの流儀に影響されたのではないかと思ったりした。あとマニ教についても言及してほしかったな。2023/07/16

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