クリスティー文庫<br> ひらいたトランプ

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クリスティー文庫
ひらいたトランプ

  • ISBN:9784151300134

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内容説明

名探偵ポアロは、夜ごとゲームに興じ悪い噂の絶えぬシャイタナ氏のパーティによばれた。が、ポアロを含め八人の客が二部屋に分れてブリッジに熱中している間に、客間でシャイタナ氏が刺殺された。しかも、客たちは殺人の前科をもつ者ばかり……ブリッジの点数表を通してポアロが真相を読む。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

359
ポアロのシリーズ13作目の作品。バトル警視やオリヴァ夫人なども登場し、クリスティのファンは一層に楽しめるかも知れない。本作では事件解明のカギを握るのが(カード・ゲームの)ブリッジ。邦題にも「トランプ」の語が用いられているし、原題でも"CARDS ON THE TABLE"である。そのアイディアの卓越した点はわからなくはないが、途中の過程がまだるっこしい割には(したがって中盤はやや退屈でさえある)終盤にさしかかったところで急にバタバタと動き出す構成はあまり感心しない。真犯人が二転三転するのは、探偵小説の⇒2025/05/12

absinthe

249
残念ながらブリッジのルールを知らなかったので本来の読ませ処は半分しか楽しめなかった。それでもミステリとして秀逸と思える。ポアロの目の前で殺人が起こり、容疑者4人と探偵役4人。他の探偵が過去にこだわる中、ポアロは得点表とブリッジのプレイスタイルに注目する。限られた部屋、限られた証拠からポアロの灰色の頭脳が答えを導き出す。容疑者4人には暗い過去があり、それらが少しずつ暴かれる。「○○が犯人というのはフェイクで実は××が犯人。」という展開が続いて七転八倒に見えるが。最後はあっけなくシンプル。 2019/07/04

修一朗

154
アガサ・クリスティも少しずつ読み進めてます。ひらいたトランプは通好みの作品。容疑者全員人を殺した過去を持つっていう凝った設定。最初から容疑者が絞られており心理面にフォーカスして解き明かしていく展開。ブリッジ中の駆け引きがポイントだけども作中のゲームの中身はそこまで複雑でなかったのでルールについてはざっと知っていれば大丈夫→5人で麻雀やれば似た状況を作れそうだ。容疑者4人だけなのにそれでも最後のポワロ劇場で二転三転。面白かった!録画してあるドラマこれから観るよ。次はタイトル似た感じの「五匹の子豚」へ。2024/08/19

夢追人009

154
この作品は女史の作品の中では珍しく面白味の無い本でしたね。その理由は、要するに真犯人の正体が誰であろうともおかしくないという全く意外性の無い事によるのですね。確かトランプ・ゲームの間に行われた殺人を論理的に推理するといった実験的な内容だったかと思いますが、最後まで読んでも「あーそうか」という感じでサプライズが無いままなのですね。ヴァン・ダインの処女作「ベンスン殺人事件」も確か同じ様な趣向だった筈で、何か呆気無さすぎますのでやはり動機や諸々の条件が存在してこそミステリーは盛り上がるのだなと再認識しましたね。

Tanaka9999

102
ブリッジの途中で殺人事件が起きる。 ブリッジのルールで一人がダミーとなってゲームに参加していなくてもよいところがミソ。 珍しく途中でなんとなく犯人が分かった気になった。 最後の殺人の時の謎解き方法は面白かった。 2018/01/05

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