内容説明
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それぞれの生い立ちから、家族のこと、友人・同僚・ライバルのこと、師匠との出会い、クライエントとの関係、別れについて、「治る」ということ、治療者の祈りについて、後輩を育てるということ、治療者の訓練など、自身の臨床のあるべき姿を求めつづけた二人の臨床家のこころの旅路。
目次
一日目(そもそものはじまり―対談の意図するもの 記憶に残る三人の女性治療者 問いつづけること 職業選択―人間としての転換点 心理療法家への萌芽―それぞれの生まれ育った家と幼児期 問いへの展開 精神分析との出会い 親しい人たちとの別れ 仲間・同僚・ライバル 精神分析治療の目標―葛藤をなくすのではなく意識化すること)
二日目(求めつづける旅のはじまり 一見雑談ふう精神療法へ 人の心は対象関係希求的である 自分の内なる磁針への信頼 中井久夫先生という天才 おわりに―後に続く人たちに望むこと)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
61
【自分の計らいを捨てて、自分が無力であると認めることを支えてくれているもの、そういうものを信仰しています】臨床のあるべき姿を求め続けた二人の臨床家の心を解く対談とコラム。対談は、「問い続けること」「治療は洗脳とどう違うか」「治療者の言うことは常に正しいか」「『治る』ということ」「中井久夫先生という天才」など。以下、先生の言葉。<その言葉がなぜ生まれてきたのかということを、みんな勉強するといいと思うね。そうすると、物事がわかる。なぜその概念が、この世に、その人によって生み出さなければならなかったのか>と。⇒2024/02/25
PyonPyonTokage
6
本文の中にもあるように、初心の臨床家向けを対象としている。素人の私には少し難しい用語も出てきたが、楽しく読むことが出来た。2023/07/01
ひつまぶし
3
『発達障害は治りますか?』に書いてあったようなことが語られていた。この時66歳で、まだまだ活躍しているのだから恐ろしい。とても人気のある精神分析医らしく、この対談もその現れか。大学紛争の時代のことも語られていて面白い。日本での精神分析の普及、臨床心理学の発展などについても触れられている。神田橋の生い立ちの中で同族について語られているところも興味深かった。論文を書くことは分かっていることを書くことなので、興味がないとか、治療の中で未知のものを探り当てることの醍醐味など、臨床の知のあり方も感じさせられた。2024/11/06
Fugusuke
2
滝口俊子先生と神田橋先生の対談。神田橋先生のコツ本シリーズが読みたいのに難しくて読めないから、まず神田橋先生の文章に馴染もうと思って手にとった本です。滝口俊子先生のことは、私はなぜカウンセラーになったのかという本で知っていたので、親近感がわき、他の著書も読みたいと思いました。ベテランの2人の対談からは、その2人の人物像と、人それぞれの職人への道があるということ、そして好きなコトやってもいいのかなという気分にさせてもらえました。サクッと読める。2012/03/16
しゃぶ
0
精神分析にはあまり馴染みがない。馴染みはないけど、精神分析を専門とされる著名な先生から語られる何かには、いつも大切なことが詰まっていると感じさせられる。神田橋先生が行動療法にも関心を向けたように、良いと感じるものを自分に取り入れようとする姿勢は持っていたい。10年前、神田橋先生の本を勧められた時、読み通す力はなかったけど今ならどうだろう。2024/08/13
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