ちくま新書<br> 若者はなぜ「決められない」か

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ちくま新書
若者はなぜ「決められない」か

  • 著者名:長山靖生
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 筑摩書房(2014/04発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480061294

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内容説明

八〇年代以降、フリーターの数は増え続け、今や就業人口のなかで無視できない存在となった。現代のフリーターは、先進国のなかでも特殊な今日的現象である。なぜこうした現象が生じたのだろうか? 自らも「オタク」として職業選択に際し違和感を抱いた著者が、仕事観を切り口に、「決められない」若者たちの気分を探る。

目次

第1章 フリーターに対する社会の困惑
第2章 フリーターは告発する
第3章 決められない若者
第4章 決めつける若者
第5章 勤労を尊敬しない伝統
第6章 一億総サラリーマン社会としての戦後
第7章 フリーターへのささやかな提言

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

27
フリーター論なのだが、逃避の結果としてのフリーターと決めつけてしまうのはいかがなものか。正社員になれない結果フリーターにならざるを得ない方々だって多いはずだ。あと漱石の高等遊民を引き合いに出してくるのは、今現在と社会構造などが異なっているため純粋に比較はできないのではないかと思った。辛口で申し訳ないですが、ちょっと考察が中途半端。2014/04/29

寝落ち6段

5
2003年刊。なので、現在の2019年とは、フリーターの質が異なる。当時21世紀の初めの初め、バブル崩壊から10年、失われた10年なのである。働くことの目的を見失い、安泰がなくなった。企業の門戸は閉ざされた。企業からの締め出しにあった若者は、自分たちこそが歯車になりたくないと強がり、逃避した。その人たちが今や、40歳ぐらい。事態は、古参のフリーターとリーマンショックや意識高めの企業の実力主義(笑)によりフリーター(派遣を含む)にならざるをえなかった新人が入り乱れる現在に繋がる。2019/06/07

hwconsa1219

5
「フリーター」を中心とした現代の若者についての分析と作者なりの「処方箋」を示した本。ちょっと色々な方向に雑多に書かれている感がありましたが、個々の章での論は納得できる点が多かったです。夏目漱石が頑固者であったこと、また「三四郎」など、その作品の内容が現代の状況に似ている、というのは興味深かったです。夏目漱石が読みたくなりました。2012/04/07

Bartleby

5
「サラリーマンなんて~。そういうふうになりたくない」や「~の仕事はやりがいがない」というのは当たっているところがあったとしても固定的なイメージで捉えて批判している。それを理由にフリーターを続けている人はもしかしたら今の自分が傷つくことや変わることを避けたいのかもしれない。固執しているイメージを疑ってみることは、そのイメージを抱いていた自分のあり方にも揺さぶりをかけることになるだろうから。この本は、フリーターの人を責めるような口調ではなく、ちょっと改めて考えてみない?と提案する感じの好感がもてる文章でした。2011/09/09

kinonis

3
社会学的な目線からフリーターについてのレポートを書きたかったのであるが、少し資料とするには趣が違った。ただ、フリーター論としては一般的な批判書とは違い、そもそものフリーターからというところからで秀逸2012/02/10

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