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内容説明
文士とスポーツの幸福な関係
器械体操の名人と評された夏目漱石、ハイジャンプの全国大会で優勝した坂口安吾、射撃の名手で、自称オリンピック候補の横光利一…。一見、気難し屋の文士たちが、いかにスポーツを愛したか。書斎や酒場の姿からは想像できない、文士25人の意外な素顔を紹介し、スポーツと作品世界との関係に迫る。
目次
正岡子規とベースボール―満塁に心躍らす豪打の名捕手
夏目漱石と鉄棒―ポケットの万年筆を折った大技は?
尾崎士郎と相撲―庭の巨木を相手に鉄砲稽古
獅子文六とゴルフ―六組のクラブセットを預け置いた
幸田露伴と釣り―ルアーやフライにもいち早く着目
坂口安吾とハイジャンプ―インターミドルの全国大会で優勝
深田久弥と登山―山を愛し山で斃れた
志賀直哉と自転車―愛車は外国製の超高級ブランド
菊池寛と水泳―心臓のつづく限り泳いでみせる
富田常雄と柔道―父親は講道館の四天王〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小梅
70
読友のnatsukoさんのレビューを読んでチェックした本です。文豪たちのプライベートを垣間見た感じで、文豪どうしの意外な交流生き生きと感じられ楽しかった。やはり読みたい本が増えてしまった(笑)2014/09/02
かおりんご
36
読み友さんのレビューで気になり、読みきりました!太宰がサッカー部だったの?と、ワクワクして読みましたが、ちょっと残念な内容。詳しくは、読んでのお楽しみ。文豪とスポーツは対極にあると思っていたけれど、意外や意外。スポーツ愛好家もいて、なんだかさらに親しみがもてました。2014/12/03
いちろく
29
頂いた本。近代文学の文士25人とスポーツの関係を描いた内容。正岡子規とベースボール、三島由紀夫とボディビルの様に知っていた内容もあれば、内田百閒と軽飛行機、坂口安吾とハイジャンプの様に、ホントに!?と驚いてしまうモノも。私も散歩は好きですが、高浜虚子の二間半を行ったり来たりするウォーキングは出来ない。気が滅入ってしまう。2016/05/04
bapaksejahtera
16
外目には気難しげに見えたかつての文士たちの意外なスポーツ歴(嗜好)をエッセイ風に取り上げている。「正岡子規とべースボール」では、子規が「野球」の名付け親との俗説があるが、それは誤りで、子規の一高の後輩、中馬庚である由。野球好きの子規は喀血後の俳号「子規」以前「能球」「野球」と号し、幼名の「のぼる」とよませていたと言うことだ。この他夏目激石と鉄棒、尾崎士郎と相撲、坂口安吾とハイジャンプ(何とインターミドル優勝)、サトウハチローと野球、梶井基次郎とビリヤード、椋鳩十とパレーボール、太宰治とサッカー等面白い。2023/06/20
スプリント
8
文豪たちの隠れた一面を知ることができます。意外に写真が多く残されていることにも驚きました。尾崎士郎の相撲姿は貴重なのでは? ただ、説明文が贔屓の引き倒し気味なのが若干気になりました。正岡子規をノムさんや古田に例える必要はないのでは??2018/01/31