内容説明
密着取材してきた著者が、犬のきもちになりきって綴った、「オリーブ」一人称の半生記。
わたしの名前はオリーブ。盲導犬より介助犬に向いているといわれた、3歳半のラブラドール・レトリーバーです。ユーザーの山口さんは車いすに乗った千葉市の職員で、毎日一緒にご出勤。でもこれまでには、子犬時代からの訓練の日々があったのです―。働く犬の事情に精通し、オリーブに密着取材してきた著者が犬のきもちになりきって綴った、オリーブ一人称の半生記。元気でかわいい写真を満載し、小学校高学年からひとりで読める、絵本感覚の書き下ろし文庫を電子化!
この電子書籍の売り上げの一部は、公益財団法人日本盲導犬協会、社会福祉法人日本介助犬協会に寄付されます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なな
9
車椅子利用者の山口さんに付き添う介助犬オリーブが語り手という形式。介助犬、存在は知っていたが具体的にどんなお手伝いをするのかを知らなかった。落とした物を拾ったり、靴下を脱がせたり、車椅子を引っ張ったり…人によって様々だが、あらゆる場面で助けてくれる。 しかし、十分な数を確保できていないのが現実。補助犬の中で最も多い盲導犬でさえ、1000頭にも及ばずあまりに少ない。訓練にお金も時間もかかるので難しい問題らしい。 日頃のサポートだけでなく、心の拠り所にもなってくれる補助犬。もっと広く認知されてほしいと思った。2024/10/24
ごま麦茶
3
介助犬のオリーブが、パピーウォーカーさんのおうちで暮らし、訓練センターにて訓練を受け、介助犬として働く所までが、オリーブ目線で語られる。盲導犬に比べて、介助犬はそういえばあまり聞くきかいがなかったかも、と、ふと。どんな風に介助犬になっていくのか、介助犬のお仕事とは、が、詳しく書かれていて興味深かったです。2025/02/26
yk
2
盲導犬にしても介助犬にしても、とっても数が少ない。もっといてもいいと思うけど、実際のところ訓練やらなんやらで時間も金もかかる。彼らに仕事をさせるのは虐待だなんてとんでもないと思う。仕事をしてほめられて喜ぶ、なんていうことは普通に飼われている犬よりも幸せなんじゃないだろうかと思いました。2015/12/06
Yoshie
1
うちの黒ラブには無理だな💦2021/05/12
玻璃
0
盲導犬としての訓練を受けながらむしろ介助犬の方に適性を認められたラブラドールレトリバーのオリーブ。オリーブを通して、まだまだ認知度が高いとは言えない盲導犬や介助犬を巡る状況を知ることができる。近年、盲導犬など犬を使役するのは動物虐待であるとの意見も聞かれるが、そう考える人にこそ読んでほしい。2015/05/05