内容説明
近藤庸三と土方(ひじかた)利夫、ふたりが顔を合わせるところ悪事あり。土方が設立した悪意銀行もそのひとつ。この銀行、悪意に満ちたアイディアを預かり、それを活用したい人は、現金と引換えに融資を受けることができる。そこへ、地方都市の現市長暗殺プランを求める融資希望者が現れた! 名コンビが繰り広げる大騒動。(悪意銀行)笑いを満載、落語もあり!
目次
近藤&土方コンビ(悪意銀行 NG作戦 ギャング予備校)
ショートショート(隠密五人男 ダジャレー男爵の悲しみ)
落語(押入れ間男 朝がえり 泥坊志願 朝寝くらべ)
にぎやかな悪霊たち(蝋いろの顔)
エッセー(幽霊探偵について 『紙の罠』あとがき 『悪意銀行』あとがき 『紙の罠・悪意銀行』あとがき わたしの落語今昔譚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
30
都筑さんのユーモア小説というか、落語の話題をとった小品が収められています。表題作は目のつけ方が面白く私は昔読んだことがありますが今も楽しめました。ほかの方も言っておられますが、「紙の罠」を一緒にしてもらいたかったという気持ちです。2015/01/25
KAZY
1
表題作とそのシリーズは読むのに時間がかかった。時代を感じてしまう。プロットそのものは面白いのだが。ある意味都筑道夫らしい作品か。この本の中では「蠟色の顔」が一番好き。2012/09/16
MIRACLE
1
落語を軸に作品を集めた一冊。表題作の悪意銀行のつまらなさに驚いた。都筑にユーモアは無理(ジョイス・ポーターの足元にもおよばない)。都筑は理屈を語るわりに、肝心の作品が面白くない。読者は娯楽を求めている。自作の面白さを論理的に語ってもシラケるだけだ。都筑で評価できるのは、怪奇小説なんだろう。新保博久の解説は文章がひどい。心霊ものの「にぎやかな悪霊たち」の一篇がなぜ、この巻に入っているのか。編者である新保は、陳腐な一文を末尾に加える以前に、きちんと説明すべきだろう。2011/07/15
kanamori
0
☆☆☆2010/09/29
ponnelle
0
以外とつまんなかった2012/08/18