内容説明
マックス・ライカーは、アメリカでの今の暮らしに満足していた。探偵事務所を開いて成功し、顧客はハリウッドスターや大富豪で一夜の情事の相手にもことかかない生活だ。だが彼には遠い昔に捨て去った過去があった。実は、誇り高き王国モンテベロの王家の血をひく公爵なのだ。王族は嫌いだが、唯一心を許していた伯父のマーカス国王にある男を捕らえてほしいと頼まれたからには断れない。早速仕事にとりかかり、男を追いつめたとたん思わぬ妨害が入った。腿に銃をくくりつけたブロンドの美女――いったい何者だ?これ以上、邪魔はさせない。誘惑して言うことを聞かせ、おとなしく引き下がってもらおう。マックスは数々の女性を虜にしてきた魅力的な笑みで彼女を誘った。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
21
ヒロインは賞金稼ぎ。孤児で里親が次々代わり、痛々しい経験から他人が信用できない。ヒーローは探偵。実は小国の公爵なのですが、弟に爵位を譲りアメリカで生活をしている。日本には賞金稼ぎという職業はないのでよく分からないけど、随分危険な仕事じゃないだろうか。勇敢で頭の回転もいいヒロインは愛と信頼を寄せる女性を助ける為に危険な仕事につき、賞金は丸ごと彼女にあげてしまう。ヒーローは二人目の信頼できる人間になった訳ですが、きっぱりかつ優しい態度でヒロインを懐柔する場面につい顔が緩みます。北風と太陽(笑)。2017/06/06