PHP文庫<br> 永遠なれ、日本

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PHP文庫
永遠なれ、日本

  • ISBN:9784569579245

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内容説明

ゲーテの晩年の10年間をともに過ごした、ドイツ人の詩人で著述家のエッカーマン。本書はその著作『ゲーテとの対話』になぞらえて、石原氏自らが企画した、中曽根氏との対論集である。言うまでもなく、中曽根氏は元首相で現役の衆議院議員、石原氏は「東京から日本を変える」と訴える都知事である。この、こよなく日本を愛する政治家二人が本書で語り合っている内容は、安全保障と国防、アジアにおいて日本はどのような立場を採るべきかなど、日本という国のあり方についてである。ところが、本書はそうした、いわゆる政治的テーマの対論に止まっていない。お互いの人格を形成した青春時代の回顧、人間観や生死観、宗教や宇宙についての考え方ほど熱く語り合っているといってもよい。本書を通読すると、こうした確固たるバックボーンがあるからこそ、二人は数ある政治家の中、ブレのない政治家として存在していることがわかる。読み応え十分の対論集である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本

4
14年前に書かれた両氏の対談本。両氏の先見性の高さには驚くばかりでこれが変わった変わらなかったと現代を思いながら読み進めました。中曽根氏の言っていた憲法改正は現政権において話が大分進みましたがまだ難しいのかな。石原氏の言うように中国は分裂するのだろうか。2015/03/19

Mark X Japan

3
中曽根・石原両氏の似ているようで、異なる考え方は、最後まで続きました。両氏が願っていた二つの改正のうち、教育基本法は、第一次安倍内閣で改正されました。改正内容について両氏のコメントが知りたいです。憲法改正も、今年7月の参議院選挙後に、石原氏も直接加わって行われる可能性が出てきました。時代は確実に動いてます。あと、テレビの放送内容(放送法)もそろそろなんとかして欲しいです。当時から気付いていた両氏の慧眼は流石です。☆:4.02013/03/03

ceskepivo

3
二人の対米・安保観はもちろん、死生観・人生観まで知ることができて興味深い。政治家が直面する政治課題を処理するのは当然であるが、国家の将来まで責任を持つという気概があるのならば、自らの死生観・人間観をさらけ出し、共感を求めるべきであろう。そういう意味で、「社会、国家、世界まで含めて私の存在は無限の縁の連鎖の一部にすぎない」(60頁)との中曽根氏の発言は印象的。また、彼が原子力空母の入港を事前協議の対象と考えていたのは驚きだ。2010/09/18

choku_tn

2
20年ほど前の対談だが読み応えある内容。 最初に2人が語るいわば「原体験」の部分が心に残る。それは2人の政治行動に少なからず影響を与えたことが各論に進むと浮かび上がる。 美化した部分もあろうが自身の原体験、政治家としての背景を成す事柄について滔々と語れる政治家はいま殆どいない。その点だけとっても2人はひとかどの人物だったと言える。 石原氏の語るチャイナの「膨張性」、中曾根氏の語る「集団的自衛権」のくだりは先見性に富んでいる。

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