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内容説明
霜夜にきらめくシリウスに老ホメロスを思い、夏の宵の紅いアンタレースに酔李白を思う。星座にまつわる東西の伝説、星界の神秘と人界との交渉を、香気あふれる流麗な文体で綴った三十篇の天文随筆。
目次
北極星を語る
浪速の名船頭
北斗七星
寿命星
三つ星覚書
下田の三ドル星
天狼を射る
ナイルの星シリウス
聖エルモの火
南極老人星を見る〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うろたんし
3
面白いところは散見されるけど、なんか、単調だった。渋江抽斎で慣れてはいるけれど。2018/11/06
かもすぱ
3
星の伝説と言えば、ギリシャ神話を連想しがちのところだが、日本をはじめ中国、インド、アラビア、ポリネシア、アイヌ、ネイティブアメリカンなど、世界各地の星にまつわる伝説を著者の圧倒的な情報量で語る本。著者である野尻抱影はwikipediaによると「天文民俗学者」、まさに天文の柳田邦男。それぞれの土地で生活に密着した見方をしているのも面白い。種蒔きの時期を知り、海上で方角を知る星に、俄然興味が出てきた。2016/06/23
Nao Izumi
1
これは面白い。光の点と点を線でつなぎ、それを物や人や動物に見立て、そこに物語を描く。そんな人の行為が日本中に・世界中にあって、それぞれにの場所と時代で違った描かれ方があることはもとより、逆に類似したり共通しているのはすごく好奇心と冒険心をかきたてられる。加えて、そこに占星術や操船といった形で人々の生活と密接に結びついているのも趣深く、科学的にも理に適っていることが少なくない点は読んでいておもわずため息が出る。そのように星を追いアプローチを試みる野尻抱影氏という人は、どんなに素敵な人なんだろうと思った。2015/12/21
ぴのたきのこ
0
予習本その9。そして通勤本。プラネタリウムの前半部分のようなお話の宝庫だった…。民俗学的な観点からでも扱えるのは、生活に寄り添ってきた星々だからこそですね。2016/07/22
みやこ
0
天体が音楽を奏でるなんてすてきだ。耳を澄ませたら、その音を想像することができるだろうか。2014/12/01