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内容説明
およそ一三〇〇年前、都は飛鳥から藤原の地へと遷る。持統天皇が「春過ぎて夏来たるらし」と詠った都は、七一〇年の平城京遷都まで一六年という短命のゆえか、あまり語られることがなかった。元号が始まり、和同開珎が鋳造された古代史上最大の転換期に、最初の本格的都城はどのように計画され、廃都にいたったか。『日本書紀』などの文字史料だけでは窺い知れない都の相貌が、二〇年余にわたる発掘によってよみがえる。
目次
藤原京の誕生とその時代
藤原宮はどこにあったのか?
藤原京・宮への遷都計画と造営経過
遺跡が語る藤原宮の造営
藤原宮の外郭施設と宮城門
藤原宮の中枢施設―大極殿・朝堂院と内裏
藤原宮の役所
本格的都城の誕生
藤原京の人口を推定する
藤原京の住宅事情
藤原京の市
都市問題の発生
藤原京廃都
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おらひらお
3
2003年初版。藤原京の成立から廃都に至るまでのあらましをまとめた一冊です。ただ、大きさや規模に関する記述が多く、地理感がない人には少し苦しいかもしれませんね。僕も研究史的位置づけの第1章と人々の暮らしが垣間見える第8章以下が面白く感じました。2013/05/27
京橋ハナコ
2
去年買ったままほったらかしにしていた本。門外漢な私はかなり苦戦。正直、もっと図解を増やしてくれと心の中で叫んだ。それでも庶民の生活を伺える部分は面白かった。こういう部分は小説を読んだだけではわからない。古代人が呪いだ、祟りだと怖れた疫病の流行の訳なども興味深かった。2011/07/06
星乃
1
藤原京時代を中心にその前後である飛鳥・平城京遷都の流れを理解するのに役立った。水回りの整備・調整に神経を使った都の印象が強い。土地勘がないため地図と見比べつつ読み進めたが、掘立塀の寸法などが事細かく数字が羅列されていて理解するのに時間を要した。もっと図があれば良いと思うが新書なので紙数の都合もあったのか。ともあれ、本書が出版された時点では藤原京全体の数パーセントしか発掘されていないと書かれている。まだまだ何か出てきそうで楽しみだ。2023/02/28
KT1123
1
古本で購入した2003年の新書。奈良時代の平城京より以前、16年程で終焉を迎えた日本初の本格的な中国(唐)風の京・藤原京は、建物なども平城京に移転してしまったため、存在自体がわからなくなっていた。正直、専門的すぎて、わからない部分がたくさん(^^; でも、考古学ってこうやるんだなということがわかったのが、一番の収穫かも。2021/09/12
space shatoru
0
改めて藤原京を勉強することができました。2013/09/26
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